A Golden Bearの足跡 |
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昨日、ついにゴルフ18ホールでデビューしました。
場所は、シャルドネゴルフ場。 その名の通り、カリフォルニアワインの有名な産地であるNapa Valleyの入り口付近にあり、 ワイン畑に囲まれたゴルフ場でした。 入り口に入るなり、すぐにブドウのにおいが立ち込めてきました。 カメラを持っていかなかったのが非常に残念でしたが、iPhoneで撮影。 まず、芝から打てる打ちっぱなし練習場 ![]() 次に、1番ホールからして、早速両脇にワイン畑が並んでいました。 ![]() 良く整備された、綺麗で広大なフェアウェイ ![]() これは、打ちおろしの4番ホール。遠くにはげ山や湖、近くには林とブドウ畑に囲まれた、絶景です。 ![]() そして、一番驚いたのは、14番ホール。150ヤードほど先までブドウ畑でびっしり埋まっている先に、グリーンが見えて、そこに向けて打ち下ろす状況です。 ![]() 日本ではおよそ見ることができないだろう、これだけ綺麗なコースが、一般開放されていて、家から30分くらい運転すればいけてしまう、この土地にいる素晴らしさです。ゴルフをこの地で始めて、打ちっぱなしにまだ7回くらいしか行っていない状況で、ここを見つけて一緒にプレーしてくれた同期の日本人2人には、本当に感謝です。ちなみに、値段は少々高めで、土曜日18ホールで$80程度(練習球40球つき)。しばらくは1回$20とかで回れる近場のゴルフ場で練習して、上手くなってからもう一度是非来たいと思います。 肝心のスコアは、前半83、後半78の、合計161でした。周りの人には「250くらい叩くと思ってた」と言われていたのに、このスコアが出たのは、クラブをオーダーメードしたおかげだと思います。今後このスコアを出発点に、 ・ ドライバーで1打 ・ パットで1打 ・ アプローチで1打 ・ 全てにおける超凡ミス(空振りファールチップなど)をなくして、1打 平均で削れる余地がありそうなので、上記4点X18ホール=72打分減らして、丁度90をきる、と考えると、非常に先は長いですが、ここにいる残り1年半のうちに、何とか向上していきたいものです。 終わった後、他学部の日本人大学院生も交えて、韓国料理をSuraというオークランドの店で食べました。料理も今までアメリカで食べた韓国料理で一番美味しかったのですが、とにかくゴルフの後のビールが旨かった。 ![]() ■
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by golden_bear
| 2008-10-26 10:14
| 趣味・生活
本日、自分が改めて「Noといえない日本人だった日だなあ」と実感した出来事が2つあったので、順に記載します。
1番目は、「クラス対抗カラオケ大会」。月に1度の学内パーティーの催しで、中央階段をステージに見立てて、5分以内でクラスごとに1曲を「演じる」。 私のクラスでも、今週月曜日からメールで、「何の曲が良いか」、とか、「どういう振り付けにすべきか」、という議論がずっと流れていました。どうせ自分の発音では関係ない話だ、と思っていて、いつの間にか進んで行った話についていっていなかったのですが、今日午後の授業終了後に、「準備手伝える人は手伝ってください」と言われ、仲の良い友人に誘われる。 生まれて初めてハロウィンのかぼちゃ彫りができるから、まあいいか、と手伝っていると、「ダンサーが23人必要だから出てくれ」との要望。 多くの人がやるのであれば、断る理由も特に無いので、参加するよ、と気軽に返事をすると、「てきとうに女装して、女っぽく踊ってくれ」 というわけで、4クラスとも男は女に、女は男に扮して、5分間分け分からず踊ってきました。 準備風景: ![]() 他クラスの本番風景: ![]() (ともにiPhoneでの撮影ですが、ピンボケが激しくなってきた気がします) 見た感じ、MBAで初めてアジアから来た留学生でここで踊ってたのは、私ともう一人お祭り好きの韓国人しか居なかったようで、目立ったのか、終わった後、「お前珍しいやつだな」、といった感じで、いろんな人が話しかけてきました。もともとは単に「No」と言えなかっただけですが、旅の恥はかき捨てで、出てみると面白がられるものだ、と実感。あと、浴衣や着物、かつら、といった日本人のパーティーグッツは、持ってくるべきだと反省しました。 2番目は、学内生徒会選挙。 MBA Associationという、生徒会組織があり、1人の生徒会長と、12人の副会長(それぞれ広報委員長、採用委員長、IT委員長など肩書きあり)を選ぶ選挙が来週開かれます。私はたまたま今の留学生担当委員長と、入学の数ヶ月前から仲良くなってお世話になっていたことから、説明会には参加していました。そして、立候補締切りの今日午後2時に、中庭で友人に声をかけて近づくと、なんと立候補者受付ブース。彼は卒業生委員に立候補するのか、と見ていると、 「君、確か説明会に出てたと思うけど、留学生担当は6人も立候補していて一杯なんだ。代わりに1人しか立候補していない、クラブ委員長に出て見ないか」 との声。実は、クラブ委員長の話は説明会では全然聞いていなかったので、とりあえず「それは何ですか?」と尋ねると、そばに居た、今年の生徒会長が説明を開始。締切時間間近だったこともあったのか、彼女の説明がどんどんヒートアップして、「ね、だからとても楽しいと思うよ」、と、説得モードに。 たまたまクラブ活動に関して最近ちょっと不快な経験をしたことや、「選挙を盛り上げるための当て馬だな。どうせ出てもネイティブには勝てないから、一回大人数の前でスピーチの練習にはなるな」との考えに至り、まあいいか、と名前を書いてしまいました。 家に帰った今、 ・ 基本的にクラブ活動委員長の仕事は、クラブの「金くれ」、という要望に対して「Noと言いまくる」こと。嫌われ役。 ・ 日曜夕方までに、公約をきちんと書いて送らなくてはならない ・ 翌火曜日にある選挙演説は、不在者が見れるようにフォーマルに撮影されてしまう めちゃめちゃハードルが高いことに気づいてあせってます。何をゴールにして、どう落としどころをつけるか、久しぶりのゼロ・ベースの戦略的問題解決をしている気分です。 というわけで、Haasでは自分から手を上げてリーダーシップを取ることはもちろん美徳とされているのですが、もし日本人にそれが難しければ、「Noと言わない」ところからも、自分の幅が広がることがあるのだ、ということにしておきます。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-25 17:12
| 学校のイベント
以前、今年サマーインターンをした2年生の、インターン体験談セッションに参加した際に、パネリスト5人中3人が、「アルムナイパーティで会った人のおかげで、道が開けた」と言っていたことから、昨日はるばるサンフランシスコまでパーティに行ってきました。
まず、行ってみて驚いたのは、下記のようなアメリカの合理的なシステムです。 ・ サンフランシスコのぼったくりビジネス 会場のホテルは、最高級ではないはずなのに、普段Berkeleyでは見られない豪華絢爛さに、カルチャーショックを受けました。しかし、気分が悪かったのは、全ての飲み物が有料になっていたこと。しかも、一番安い水で$6、グラスワインやビールが$10、と異常に高い。さらに、並んでいた食べ物は、広東風春巻き、メキシコ風コロッケやキッシュ、チーズ盛り合わせ、くらいしかなく、どれも食べた瞬間に飲み物が欲しくなるものばかり。これには多少腹が立ったので、普通パーティーではタブーとされている「着くなり食いまくること」を実践した上で、外に出て持参した水筒の水を飲み、一銭も払わないことに成功しました。 ・ 就職活動としてのシステム ![]() 写真では多少分かりにくいですが、各テーブルには色とりどりの風船がついており、また、人の胸についているネームカードにも、同様に数色のバナーが着いています。これは、事前に「あなたはどの業界に興味がありますか?最低第2希望まで書いてください」とアンケートをとった結果に応じて、赤は金融、黄色は起業家、紫はテクノロジー、というように割り当てられていて、同じ興味の人が同じ色の風船になんとなく集まるようになっているシステムです。このおかげで、雇いたい側・雇われたい側双方がスムーズに会えることはもちろん、同期の友人に会っても、「お前こんなことに興味があったのか」と話しながら、普段顔だけ見ていてなかなか覚えられない「名前」が覚えやすくなり、非常に便利です。ちなみに、どうでもいいですが、これを見て、「トヨタのかんばん方式も、こんな感じで在庫を目で見る管理してるから、生産性が高いのだろう」、と思ってしまう。前職の職業病は抜けないものです。 ・ 人の容姿 写真にも映っていますが、普段はこの時期でもTシャツと短パンとビーサンで歩いている人たちが、この時とばかりはバシッとスーツで決めてきていました(ネクタイはだれもしてないけど)。私は完全に普段着で行ってしまいましたが、長身で筋肉質の金髪のアメリカ人が体型にあったスーツを着ると、流石にかっこよくて、普段容姿は気にしない私も、これはどうしようもない差だなあ、と思うより仕方ありませんでした。 200人くらい来ていて、私の目からは大変盛り上がっていたように見えたのですが、次の日の皆の感想は、「しらけていて、ひどかった」。 なぜなら、ほぼ全ての卒業生と話すたびに、 「今年はどこも求人が無くて、非常に大変だから、心してかかれ」、とか、 「2002-3年はMBA卒が就職できなくて困った年だったが、その後は毎年求人が増え、2007年がピークで今年はまた2003年に戻ったようだ」、 という話ばかりしていたからです。 また、そもそも金融のブースにはほとんど人が集まらず。。。一方、いまだに元気で人気のある、ほんの一握りの企業からいらした方の周りには、これでもか、というくらい人が殺到して、他人を押しのけて質問をしまくる人達。答える側も声がかれてしまい大変そうでした。こういう企業ですら、「今年はほとんど人を取らない予定」、とか、「競争が激しすぎるから、当たりを引くまで人脈を作りまくれ!」といったアドバイス。 それでも、この土地に起業家の方々はいるみたいで、「今年起業したばかりだからまずはWebに遊びに来て」、とか、「こんな時代でもBerkeleyの人は助け合って何とかやっていくものさ。だからよろしく」、とか言って話しかけてくれる人が、何人もいました。例えば、こんな企業を立ち上げた方達です。 ・ 政治家向けに特化したWeb広告のサービス。大手検索エンジン企業からのカーブアウト ・ 車の修理料金・スペアパーツの相場を調べて、事故を起こした人が修理工場にぼったくられないようにするサービス ・ 沢山のスポーツ選手や芸能人など各種有名人に、講演やイベントを依頼できるポータルサイト。将来的には入札も可能にするらしい ・ 新しい考え方の決済方法のシステムを立ち上げた(らしい)人 というわけで、MBAの就職事情は非常に大変そうで、滅入りましたが、だからこそ、起業家を見習って、明るく元気に助け合いながら、学生という時間を有意義に過ごしたい、とも思ったパーティーでした。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-24 23:33
| 就職活動
秋学期前半(Fall A)を振り返りながら、「Haas MBAって行ったらどんないいことがあるのですか?」という究極の質問に対する、私自身向けの現時点の仮説を、3回に分けて記してみます。
(1/3) 必修科目 (2/3) 必修科目以外の生活全般 (3/3) 私のMBA通信簿 3番目の「私のMBA通信簿」では、私が自分自身向けに「MBA生活」の通信簿(小学校だったら、「国語」とか「算数」とかの項目が、ABCとか5段階評価でなされていたもの)に作るとすると、どういう項目が並ぶか、どんな評価かを論じる予定です。 早速第1回の結論。必修科目の4つの授業にて、大学側が伝えたかったメッセージを私なりに解釈すると、「あなた自身が必要な情報・分析を元に、ビジネスの意思決定を下し、実行できる人になりなさい」という、リーダーシップに対する強いメッセージ、と受け取っています。これは、下記の順に4つの授業が関連している、と理解したためです。 (1) ミクロ経済学(授業名:ビジネス意思決定のための経済学) ビジネスが成功する、すなわち利益を出すために、どう判断するか、大きく下記3点を勉強しました。 ・「何をどれだけいくらで市場に出すか」:価格と投入量を決定するための理論 ・「顧客や競合他社の動きにどう応じていくか」:判断ツリーやゲーム理論といった、意思決定のためのツール ・「上記2点を現実にどう商品や組織に反映されるか」:一つの商品を何種類の形態で売るか/それをバンドルするか、垂直統合と水平分業はどういう条件で起こるか、など、実際のビジネス上で取りうる打ち手の概略 「昔は44時間あったが今は28時間しかないんだよな」と教授がぼやいていましたが、本当にビジネスの判断に必要な、実践的な最低限のことしか教えないので、ミクロ経済学の教科書を読むよりは全然実践的で面白いです。仕事でなんとなく思っていたことが実際に数式で理解できるのも良かったです。 ただ、それでも所詮大学の授業。「需要曲線や供給曲線がこうなっている」が全ての前提として始まるところから、以上3点がどうなるかを学ぶため、「需要曲線や供給曲線なんて、実際にはどうやって決めるんだ?」という根本的な問いには全く答えておらず、現実のビジネスへの応用はきわめて限定的なのではないか、という疑問をずっと抱きながら聞いていました。 (2) 統計学(授業名:データからの判断) 私にとっては、下記2点以上でも以下でもありませんでした。 ・ データにはどんな誤差や曲がった解釈が含まれているか/間違った判断をしないためには何を心得ておくべきか ・ 上記(1)の、「需要曲線と供給曲線」をどう推測するか 最後2回くらいの授業で、やたら重回帰分析に力を入れていたことから、ようやくミクロ経済学の意思決定に使うための情報を、データから導き出したいのだ、ということが分かりました。また、その際に、ある銀行の実際の顧客データの一部を抽出して元にした、と思われる数万件のデータ解析を、チームで議論しながら行った事で、「自社のデータベースにある数字のみからでも、MBA数人がチームで仮にきちんと議論できる環境があれば、コンサルタントを雇うまでもなく、ある程度納得感のある利益予測が出来るんだな」と想像できたことは、大きな学びです。このような活動をチームで実現できる前提として、授業の前半部分でやっていた、「どのようにデータ捏造を見抜くか」系の内容は、必要で面白いところでした。 一方で、授業自体は、元工学部にいた自分からはあきれるほど悲しい教え方をされて、残念でした。公式がたくさん出てくるのですが、数学的な意味の検証を全く行わないので、「たぶん数学者はそういってるのだろうけど、本当にそうなの?」と思いたくなるような説明。これでは、卒業後に他人に説明できないので、現実に非常に使いにくいです。また、題材は数多く入れてくれましたが、新聞記事や製薬業界に偏り、金融工学やオペレーションで必要となる内容まで踏み込まなかったのが残念です。これは今後に期待です。 (3) 組織行動論 これは、「あなたが仮に意思決定をできたとして、実際に組織が動いてくれますか?」というただ一点の課題を、毎回毎回異なる切り口で説いていた授業、になります。例えば、12回目の授業では、「現在の状況で、レースに出場すべきか辞退すべきか、与えられた情報を元にチームで判断してください」という命題を、賛成者反対者が混ざった5人組を作り議論したことになります。(2)の統計学で判断するには微妙に情報が足りないので、(1)の判断ツリーでのみ結論に持っていくと、企業倫理に引っかかってアウト。これは倫理の問題がらみでしたが、他にも、人事評価やモチベーションや、上司部下の関係や組織をまたがるチームのあり方、企業文化や国/宗教をまたがる文化の違い、といった状況で、「私の頭では分かっちゃ居るけど他人や組織は現実には動けません、さあどうする」という状況を、シンプルにあぶりだして毎回議論しました。 私の感想は、下記のようになっており、概ね毎回毎回の授業はすごく楽しいのですが、本当に広く浅くを追求しているので、結果残ったものは「会社に戻った時に困りそうなことのチェックリスト」以上でも以下でもなく、これを今後どう自分自身のリスク管理に生かすかは、自分自身で考えるしかないということが学びです。 ○ ケースメソッドを編み出している、ハーバードビジネススクールはすごい:毎回毎回のケースは、このような抽象的な議論を、2時間で納めるように、非常に重要な部分だけシンプルにして設計されている。また、ビデオやアンケートといった、副教材の質が恐ろしく高く、自分の記憶に残る ○ 先生が生徒に議論をぎりぎりまで任すやり方が、すごい: 彼女の議論のファシリテーションの仕方は、ロールモデルとして非常に参考になりました。 × 打ち手の議論が常に表面的なところで終わってしまい、物足りない:大学の授業の限界で仕方がないのだが、せっかく課題のあぶり出しと構造化までいい議論になっていたとしても、例えば「一番優秀な人を相手側に派遣すればよい」という程度の解決策で皆安心してしまい、「優秀の定義は何か」、「どうやって選んでくるのか」、「そんな優秀な人を引き込むのにどうやって本人や組織の人を説得するのか」といった「頭で分かってても出来ない」理由が結局解けてなく、納得感がないことが多い。一方で、この一段深い議論は一つしだすとそれで2時間が終わってしまうので、無いほうが反って網羅的に勉強できるメリットもある。 (4) スピーチの授業 内容は以前のエントリーで説明したとおり、誰にでも即役に立つスキルです。(1)で判断し、(2)でそれをサポートし、(3)でどう伝えるか設計した後に、実際に「いかに相手の心を効果的に感動させて、やりたくない人を動かすか」を実験していたことになります。 というわけで、上記良い面をきちんと学ぶことが出来れば、 「定量的な事実に基づいて、正しい判断や目標設定ができて、組織の出来ない理由を取り除きながら、人を感動させ目標に向かわせることができる」 素晴らしいビジネスリーダーが養成されるはずです。 ところが、悪い面をたくさん吸収すると、 「データ加工は得意なので、自分が達成したいロジックに対して綺麗な資料が作成できるが、そもそもデータへのアクセス権限や分析する暇が無いので、能力が最大限に生かされない。このように、情報量でアドバンテージがあるわけではない上に、MBAを持っていない上司や同僚とは言葉の定義がかみ合わない。従って、社内でビジネス判断の議論をしても、表面的に方針を言うのみで実際に手が動かない評論家。周囲からは組織の不満ばかり言っているように聞こえる、英語と口ばかり達者な人物」 という、日本企業の方々が「だからMBAは使えない」とおっしゃるそのままの人物ができあがる気がします。 また、元コンサルタントのため「今更MBAで何を学ぶの?」と聞かれることがあるのですが、現時点では、「起承転結の起がきちんと書ける様になること」、だと考えるに至っています。経営問題解決のプロジェクトとは、終わったときにもし書くのであれば、下記のような4章構成の報告書が出来上がるイメージなのですが、 起:課題を正しく定義する 承:根本原因が何かを分析する 転:実行可能な打ち手を編み出し、やってみて結果を検証する 結:今後他の企業・業界・課題にどう影響するのか、意味合いをまとめる 実はMBAの授業で得られる程度の知識では、せいぜい第1章までしかかけない、ということを実感しています。だからこそ、現場で第2章以降をきちんと解決しきるコンサルティングというビジネスに付加価値があるわけです。一方で、この報告書で考えると、第1章の課題定義がずれると危険で悲惨なことになり、パートナーが顧客ときちんと握る必要のある、実は最も難しい部分になります。仮にMBAの無い新卒たたき上げがコンサルティング業界で生き延びるとすると、まず第2章と第3章を凄い品質の高さで書けるようになり、いくつか経験を積んで第4章で面白いことを言えるようになり、お客さんが取れるようになって、初めて第1章が必要になってあとから苦労する、というパターンになります。従って、MBAを取ってコンサルティング業界を目指す方は、MBAは飛び道具的に第1章を勉強できる、というメリットを意識されて授業に出ると良いと思いますし、また入社後に「MBAなんて何の役にも立たない」と上司に仮に言われたとしても、それは下働きのうちはその通りです、と聞き流せばよいと思います。 結論: 授業から得るものは大きく、引き続き、明日から始まる秋学期後半(Fall B)のマーケティング、ファイナンス、会計学とどう結びつくのか、考えながら学ぶことにします。 一方、「広く浅く」を徹底している授業を鵜呑みにすると、今後の人生に全く役に立たないばかりか、かえって危険。これは、稼働時間換算で全体の7割程度を占める、MBAの学業以外の生活で何をするか、によって、良くも悪くも大きく変わると考えています。そこで、実際に学業以外で何が出来たのか、引き続き書いていきます。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-22 04:28
| 学業
PINGというゴルフクラブメーカーをご存知でしょうか?
私には有楽町ビックカメラで見かけたような気がした以外、あまりなじみがなかったのですが、 PINGホームページによると、 ・ 「航空宇宙とコンピューター産業において、エンジニアリング技術を磨いていた、生涯エンジニアであった」カーステン・ソルハイム氏が1959年に自宅ガレージで設立した家族企業 ・ 「周辺重量配分」、「カスタムフィティング」、「インベストメントキャスティング」といった、今日では業界スタンダードとなっている革新性のある理論を発明 ・ 頑ななエンジニアリング哲学、厳しい製造誤差の追及により、ゴルフ業界における製品のパフォーマンスと品質を飛躍的に向上させた という、なんとも熱い魂を持った会社のようです。 ここアメリカでは女子世界ランク1位のロネーナ・オチョア選手や、昨年の男子全米オープン覇者のアンヘル・カブレラ選手をはじめ、多くのトッププロが利用している、とても人気の高いクラブのようです。 ゴルフ愛好家にとって、Pingのクラブといえば、なんといっても「カスタムフィッティング」。 ここのPing専門店といったウェブサイトに書かれているのですが、 (1) 自分の身体計測(身長、指先から床までの高さ、手のひらの長さ)を行い (2) 実際にお店のコーチの前で打ってみて、プロが最適なクラブセットを選択 というプロセスを経て、自分の体型にあったシャフトやグリップのサイズ、ライ角や そもそものクラブの種類を探し当ててくれます。 と、ここまでPINGを持ち上げて来ましたが、難点は、やはりそれなりの値段がしてしまうこと。 特に、(2)は、本当に上達したい人にとっては必須かつありがたいプロセスだと思いますが、 私みたいにまだやったことない人にとっては、”初心者向け”を選ばれる以外にないので、 無駄なのでは、と考えていました。 そして、アメリカは下記のように日本に比べると大変ゴルフクラブを安く買うことができるので、 私は当然、Craigslistで$30でフルセットを揃えて、楽しんでいました。 ・初心者向けのフルセットなら、ノーブランドなら$100~$200出せばパターやバッグまで揃う。 ・タイガーウッズのNikeや、上田桃子のキャロウェイなども、日本の半額以下。 ・さらに、Craigslistを使えば$100以下でフルセットがそろう この1本$3もしないゴルフクラブ達、特にSpaldingのアイアンセットとパターの使い心地は 素晴らしかったのですが、下記3点の難点がありました。 ・ ドライバーが、本当に「木」のウッズで、全然当たらない ・ バッグがぼろぼろで、家が汚くなる ・ SWがない。というのも、アメリカの男性向けフルセットには通常あまり含まれないようで、バラで買うと結構高い($30は超える) さらに、下記のようなインプットを受けており、 ・ 前職元上司達から、「MBAに行ったら、勉強は全くしなくていいんで、ゴルフだけうまくなれ」と散々言われたプレッシャー ・ 友人より、上海でゴルフのクラブを全てカスタムメイドしなおして、それまでクラブごとに微妙に違う振り方をしていたのが直り、練習毎の上達幅が増えた、と聞いていた 私の九州人の体格(手が短い)を考えると、変な癖がつく前にきちんと自分の体型にあった クラブを買うべきだろうと考えていました。 そこで、どうにかしてPINGを安く買えないか、色々探していたところ、 なんと、こんなサイトを発見してしまいました。 Pinemeadow社 最初3文字までぱくりながら「PINGのクローン」ゴルフクラブセットを開発して売っていて、 なんと昨年のPINGのベストセラー「G10」を、そのままコピーした「ZR1」という商品を揃えていました。 しかも、Golf Club Clones vs Brandsというページに 「我々はCompaqのPCのように、偽物ではなく”クローン商品”を法律の範囲内で作っており、 PINGやTaylormadeといったブランド名で金を取りすぎている企業よりも、 顧客により付加価値を出すことを使命としている」 と開き直って説明していたり、 何故か私がチェックしていた数日後に、ZR1の5番ウッドが商品ラインナップから消えていたり、 と、怪しさ満載の企業なのですが、下記の理由で、潰れちゃう前にに思い切って買ってみることにしました。 ・ 初心者のゴルフクラブ選びに対するいくつかの考察 という、googleでかなり上位にヒットするサイトで絶賛されていた ・ 他のウェブサイトによるユーザーからのクラブ評価コメントであまり悪い評価がされていない ・ まだ日本語のWebで一切紹介されていないので、最初のユーザーになれるかも! 早速、妻に自分の身長や手の長さなどなどを測ってもらい、 コーチの前で試し打ちをする代わりに、自分のクラブごとの飛距離やハンデ、 年齢などの情報を入力すると、自動的に最適な組み合わせのクラブが オーダーメードされました。 ちなみに、手の長さや飛距離など、色々パラメータをいじって結果を見てみたところ、 PINGに比べて、調整できるスケールの細かさは、半分くらい (PINGなら、1/4インチ単位で調整できる部分が、Pinemeadowは1/2インチ単位) になっているようで、まあこれは致し方ないと。 そして、PINGも「月曜日にオーダーすると、その週末にプレーできます」という サプライチェーンのよさを謳っていますが、Pinemeadowも負けじと 「受注後2日以内で製造し、出荷します」。 実際、私はクレジットカードの住所入力ミスがあり1週間ロスしたことを除けば、 2日で出荷通知が来て、UPSで3営業日の、トータル5日で手元に届きました。 全て試し打ちして不良品がないことを確認後、古いクラブを $30で同期のマレーシア人に売ることにも成功しました。 私が買ったのは、上記「初心者のゴルフクラブ選び」のWebに書かれているセット そのままで、かつ全てチタン&グラファイトで、グリップ以外は一番高い組み合わせにしました。 それでも、下記全てで送料込み$525。 (下記全て、左がPinemeadow、右が$30で買った中古セット) ・ ZR1 460cc 10.5deg チタンドライバー グラファイトシャフト ![]() ・ ZR1 3W(写真なし) ・ ZR1 ハイブリッドセット - ハイブリッドクラブ 3W,4W,5W ![]() - アイアン 6-9I, PW, SW ![]() ![]() ・ M-4 Putter ![]() ・ Pinemeadow 3脚つきバッグ ・ クラブヘッドカバー (Woodsとハイブリッドクラブ全て分) ![]() 使ってみた成果ですが、今のところ確かに、チタンヘッドのせいか、グラファイトのせいか、 同じクラブで10-20yほど飛距離が違うようです。 また、ドライバーは真ん中に当てなくても何故かまっすぐ飛んでくれてしまう、ような感じがします。 アメリカに来て、家のどの家具よりも高い買い物となってしまいましたが、 PINGのフルセットが半額以下の5万円少々で買えた、と考えれば、 あとは練習あるのみです。 他の日本人MBA同期は明日韓国人と対抗戦に出るようなので、 私も早く混じれるように頑張ってみることにします。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-19 22:08
| 趣味・生活
昨日金曜日に統計の期末試験が終わり、あっという間にFall A(秋学期前半)が終わりました。
水曜日夜にミクロ経済学が3時間半、木曜日朝に組織行動論が4時間、 そして金曜日朝に統計が3時間というテスト漬けから開放された瞬間から、 お祭りモードが全開になりました。 ![]() まず試験の部屋を出ると、シャンパンとベーグルがお出迎え。 そして、本日は1年生全体の打ち上げ、ということで、 Monochromtastic(全く単色の)パーティーというものが開かれたのですが、 まずはその前哨戦で夕方5時より、大学近辺の7-8箇所の家で プレパーティーが開かれました。 ![]() 既に単色を身にまとった人々が(右側青が夫、赤が妻の夫婦です)が、 ![]() ごった返して集まり ![]() 待ちきれずに乾杯。 ![]() 19時を超えると皆パーティー会場に続々と移動し始め、道を歩くのもお構いなく、 ![]() バスにも堂々と乗り込み(ちなみに、酒を飲みながら乗ろうとした場合のみ、乗車禁止されてました)。 ![]() 本当はクリントン元大統領夫妻も訪れたというバークレーが誇る老舗レストランSpenger’s Grottoに大挙して押しかけ、 ![]() あとは延々とクラブや即席ファッションショーを楽しむ夜となりました。 ![]() ![]() ところで、私は大学のスクールカラーの濃紺を全身にまとったのですが、 「おまえ単色だけど光ってねえなあ」、残念がられてしまう始末。 同様に、アジア人は大抵地味な格好になってしまっていたので、 次回はここはアメリカ人を見習って、もう少し真剣に場を楽しもう、 と思わざるを得ないパーティーでした。 本当はここで終わらず、「じゃあ結局Fall Aで何を学んだんだ」という話に 続けて触れようと思ったのですが、ビジネススクールの日本人Webサイトの管理を引き継ぐことになり、 色々設定をしていたら時間が大分過ぎてしまったので、また別途書くことにします。 このWebに対して、ご意見、ご要望がありましたら、是非一報いただけたら幸いです。 まずは、一旦このブログを見に来た来年の受験生が、 うちのスクールの受験を辞めたくならないように、と祈るばかりです。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-18 22:18
| 学校のイベント
![]() 友人のブログに記事が書いてあったのと、今日"3G"の人と話す機会があったので、 こちらでのiPhone3G事情についてメモしておきます。 まず、シェアですが、学生は4-5割位、特に社会人留学生は8割以上持ってる感じです。 日本ではソフトバンクのメアドが間に入ったりして使いにくそうですが、こちらでは特に下記の機能が非常に有難がれています。 ・ Blackberryに対抗するためか、直接PC上のグループウェア(メール・スケジュール・アラームなど)とリアルタイムで同期する ・ Blackberryと違い、母国語の読み書きに完全対応 - 例えばサムソンでは、ハングルと英語しか使えない、、、 ・ 授業中にPCまたは直接コンセントから充電できるので、電池の消耗は気にならない - が、iPodは別に使う人がほとんどで、アップルは儲かる - 授業終了15分前にいっせいにバイブが鳴る、といった光景が良く見られる ・ Truphoneなどのアプリで、海外にIP電話が格安でかけられる。しかも、電話帳が同期する 私がiPhoneにしたのは、地図機能+Blackberryにすると仕事を思い出すから、という理由が一番なのですが、使ってみて、確かにキーボードの反応の遅さとセキュリティを考えると、仕事で使うのはちょっとつらい気がします。にもかかわらず、西海岸ではビジネスマンが普通に使ってるので、アップルのブランド力には恐れ入ります。 で、今日の昼に"3G"の仕掛け人である某チップメーカー(分かる人には簡単にばれますね)の人がプレゼンに来てました。 まず、日本の携帯事情はこう見えるようです。 ・ 日本は3Gのカバレッジが世界一良いので、引き続き研究開発の意味で、最重要市場と考えている ・ 日本ではフェリカと3Gのセキュリティ部分の技術が同時期に発達した上、もともとクレジットカードが余り浸透していないことから、携帯による支払いに今後移行していくと思われる。残念ながら日本以外の国では上記条件が整わないので、金融と携帯が結びつくことは難しく、今後もカードのままだろう。 次に、アメリカの3G事情に関する、学生との質疑応答の風景から ・ GSM対CDMAは、当の昔にCDMA優位で決着が付いている。ただ、中国のように自国でCDMA技術を育てたい(TDS-CDMAなど)ところは、開発がうまく行かないタイムラグがある分、GSMが残っているだけだ ・ 今はチップセットの高速省電力化や、メディアとの連携などに力を入れている ・ 競合の参入はあまり脅威とはなっていない。例えば、WiMaxは2003年くらいからずっと言われているが、カバレッジの構築や、法的・技術的な規制など、障壁が高すぎて、勢いが衰えているように見える 未だにGSMの話が出てくることに驚きましたが、そういえば大学のキャンパス内ですら3割くらいの確率で、GSMも3Gも両方電波が届かない地域があるし、それでも誰も問題にしないです。リアルタイムと書いておきながら、歩き回らないとリアルタイムになりません。 かと思えば一方で、「アンドロイドは何が凄いのか、成功するのか?」 という話をしだすと止まらない人の割合はとても高いです。 このように、こと携帯電話に関しては、ものに対する考え方、人の動き方、インフラの全てに 日本とその他の国に、埋められないギャップがあるようです。 この業界をたたき台に、技術は良いのに今まで幾度となく海外進出に失敗している 日本企業が、まだ現地現物で試していない成功の鍵は何かないものか、、、 しばらく観察を続けてみたいと考えています。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-14 16:34
| 社会・風土
なぜか、ここ2週間で2人の日本人がBerkeleyのキャンパスでスピーチをしていました。
1人目は、トヨタで企業価値向上に努めている方。 最近、iREALといった、(失礼だが)従来のトヨタらしくない活動が目に付くのですが、 この方によると、 「今のままではトヨタ・世の中ともに危ない。次の時代に何が必要か徹底的に模索した結果、 ”日本独創”であり、それを具現化しているものの一つがiREAL」 ということのようです。 ”日本独創”とは、英語のスライドによる説明をそのまま受け取ると、 「日本人の基本的な禅・XX道といった価値観、と、日本の自然環境が造る精神世界、 の双方が組み合わされて、文化としてインスピレーションが出て、生み出されるもの」 だそうです。 この概念だけでもよく分からないのですが、この方自身狙ってやっている、 とおっしゃっていたとおり、この後延々と、わざと非論理的な説明が続きました。 - 日本のアニメーションやウォシュレットの何が凄いかを延々とプレゼン - 私も聞いたことがない難しい日本語で、「日本人には次の5種類の特性がある」 通訳のアメリカ人が、恐れ入るほど分かりやすい英語に直していましたが、 それでも、聞いているアメリカ人には、何のことか全く分からなかったと思います。 2人目は、村上春樹さん。 2千人収容の、大学のZellerbach Auditoriumというホールが、 入場料を$16-30も取った(学生は半額)にも関わらず、 超満員で、かつ9割方日本人以外の方々。 帰りがけに会ったイスラエル人の友人が 「僕も4-5冊読んだ。知ってれば行きたかったのに」 と言っており、今更ながら世界で最も有名な日本人の一人であることに気づきました。 写真や録音は不可と言われた上、講演内容を踏まえてここで中身には触れませんが、 ゆっくり、堂々とした英語で、スピーチ及び日本文学の教授との対談をこなされて、 大変に盛り上がり、最後にはスタンディングオベーションが起きました。 これを見て、私が思ったことは、下記の通り ・ 上手な英語ではなく、伝わる単語の組み合わせで、伝えるための英語を伝えれば、人々の心を打つ ・ その際、日本人は、変に何かを狙ったり、精緻に論理を組み立てようとしたりするよりも、思ったままをそのまま伝えた方が、聞く側にはとても分かりやすく、かつ斬新な意見に聞こえる ・ ただし、このやり方で国際人に面白いと感じてもらうためには、他の人とは違う自分独自の世界をとことん追求しきって、そこから出た生の声でなければならない この御二方がなぜバークレーに招待されたのか、何が受けて何が受けないのか、 講演の共通点から考えてみると、これまた非論理的ですが、 「馬鹿で素直」という言葉が一番しっくり来ました。 本来、馬鹿で素直で非論理的では、ビジネスの世界では全く無力なのですが、 面白いことは、面白くないことより価値があるので、 今後どういう日本人として生きるか、一つのヒントを得た気がしました。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-11 23:12
| 学校のイベント
200人以上参加したFacebookケースコンペの次は、8人しか参加しなかったシリコンバレーヘッドハンターの講演会でした。この方は、garage.comというベンチャーキャピタルから独立して、ハイテクベンチャー経営者を専門とするヘッドハンターになった女性でした。
自分がHaasというかBay Areaに来た目的の一つに、「シリコンバレーの生態系に飛び込んで物事を考える」ということがありましたので、こういうイベントには何度か参加しており、当たり外れも多いのですが、今回は、小部屋に入った瞬間から、新鮮な驚きに満ちていました。 ・ 何でも「Haas女性の会」が主催したイベントとかで、プレゼンターも女性、参加者も自分以外全部女性、なのにハイテク業界の話題、と、非常にアンマッチな空間 ・ たまたま、昨日の組織運動論の授業で、Heidi Roizenさん、というシリコンバレー業界に非常に強力なネットワークを持つ女性を題材として扱っていたところ、顔までそっくりな人が出てきた ・ 8人しかいないので、全員自己紹介をする。皆スタートアップかハイテクに興味のある2年生で、今までのイベントとかでなんとなく顔を見てた人達と仲良くなれる お題は、”Hybrid Executive”。年間150人程度の経営者ばかりをヘッドハントする彼女の目から見て、最近は、大企業とベンチャーの両方で成果を上げられるタイプの人が、成功している。そうなるための彼女が思う10箇条を提示し、参加者が議論する、というものでした。 早速、その10箇条とその意味するところを書き出してみます。 1. Fail Fast (失敗は速く) 2. Peer to Peer (仲間同士の連携を大切に) 3. Be the Resident Expert (住民の中で専門家になれ) 4. Don't Let The Heir Get You Down (後継者につぶされるな) 5. Dirty Hands Make Light Work (悪事を働くと仕事/利益を失う) 6. Monday Morning Quarterback (何かを始める前に、半歩引いて過去の自分全体を見つめなおせ) 7. Ambiguity is Your Friend (不確実さはあなたの友達) 8. See the Openings (立ち上げ役になれ) 9. Pick your Pony (あなたがずっとかわいがれる仕事を選択しろ) 10. Avoid the CLM (仕事内容が制限される転職は避けろ) もちろん、彼女は将来の自分の商品候補を作りたいので、上記の10箇条や、「大企業とベンチャーと両方経験するのが良い、失敗を恐れるな」、といったメッセージは明らかに営業トークなのですが、それでも、プレゼンに織り交ぜられた数々の実例や、彼女自身の質問の受け答え方から、シリコンバレー企業家としての説得力と魅力が十分でした。また、このシリコンバレーの生態系を自分なりに把握するには、きちんと分析して泥臭くネットワークを作っていくしかないな、という意識を改めて持てた意味でも、非常に価値のある2時間でした。 このプレゼンに8人しかいなかったことは相変わらず不思議ですが、それだけMBAというのは全員目的や価値観が違うし、その中で似たような友人・先輩と連携出来る場であることを再認識しました。 ■
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by golden_bear
| 2008-10-11 15:54
| 学校のイベント
相変わらず毎日興味をひかれるイベントが目白押しで、とりあえず出たいものには全参加しているのですが、今は期末試験・レポートもピークで、チームに迷惑をかけずに勉強時間を最短にしようと動いていると、自然と1つ1つのイベントに対する評価がシビアになってきます。今日は、
・ 周りからは凄い人気イベントだが、自分にとっては大したことのなかったイベント ・ 周りからは全く人気がないが、自分にとって非常にためになったイベント が連続してあったので、前編後編で書き残しておきます。 早速、前者に相当する、Facebookケースコンペティション、を紹介します。 MBAにいると、度々、いろんな企業が主催する、ケースコンペティションというプレゼン大会が開かれています。主催社の企業が今後どうあるべきか、有志で集まった学生グループが考えて、発表することになります。今回は、この設立5年目のSNS企業が、「今後どの企業と、どのように提携すればよいか」、というお題でした。 このような活動を行う企業側のメリットは、恐らく下記2つでしょう。 ・ 学生に、自分の企業を非常に深くまで知ってもらう宣伝と、やる気のある優秀な学生の青田買い ・ あまりにも選択肢が多い漠然とした経営課題に対して、少額の投資で、多数の人間に、考えたり整理してもらったり、学生という顧客の視点をもらえる これに対して、学生側のメリットは、下記3つと思われます ・ 勝ち抜けば美味しい思いが出来る: 履歴書に書ける、相手企業に対する自分のアピールになる、賞金・商品をもらえる ・ 実際にビジネスの中で役に立つ経験が出来る: 経営戦略構築、プレゼンの作成・練習が、リスクフリーで可能 ・ 新たな友人ができる というわけで、特にインターネット企業に興味がある学生を中心に、なんと有志で26チームが参加していました。 実は私にも2組ほど声をかけてくれた友人がいたのですが、なんとなく参加を断っていました。上記学生側のメリットの2番目は、前職でずっとやっていた上、今回そっくりの業界・テーマで本気でで困っている友人と飲みに行き検討したこともあり、いまさら遊びでやるモチベーションが沸かなかったからです。ただ、決勝まで勝ち残った友人が2組いたので、そのプレゼンだけは聞きに行きました。 当日は、この企業の人気の高さからか、当初100人程度の予定から、300人入る大講堂での開催に変更されていました。しかし、行ってみて、本当に参加しなくて良かった、と思いました。 まず、実際のプレゼンですが、最初のiTunesとの提携アイデアでは、実際にどうやって使うか、本当にiTunesとFacebookの画像をPrintscreenで取り込み、紙芝居と人間の演劇で見事に演じていたので、面白かったのですが、 ![]() 他の3つが、いかにもコンサル風にまとめてみました、という感じで、例えば ![]() こんな2X2のマトリックスで自分の押す企業を右上に配置してたり、 ![]() パートナー候補をムーンチャートで自分の押す企業を黒丸で評価してたり。 決勝に残った4組が4組とも、ちょっとづつ変えた評価軸で全部「自分の提携先こそ素晴らしい」と押して、他3組の企業をけなすので、全体を通して見ると、どれも全く信憑性なし。自分が昔こんな風に顧客に見られていたのかもしれない(もちろん仕事では、時間*集中、情報源、分析手法、完成に至るまでの叩かれ方が、全く違いましたが)、と考えると、寒気がしました。 次に、そもそも決勝に残った4組の題材が、下記。 - iTunes - UEFA (欧州サッカー連盟) - eBay - Amazon UEFA以外は、どれもあまりにありきたりで、既に社員が十分検討してそうな企業。加えて、常識的にそういう分析をするだろうし、そういう結果になるだろうな、という内容のプレゼン。 なんでこんなにつまらないかな、と考えていて、後で気づいたのは、上記企業側の2番目のメリットが強調されすぎていた、ということ。何でも、Facebookは、既にありえそうな多くの企業とパートナー契約を結んできており、残っているのは付き合うのが大変そうなITの巨大企業ばかり。というわけで、自然と、主催者側が大量の学生を人足として使いたいテーマで、決勝進出者を選んだのだろう、と邪推できてしまいます。馬車馬にならなくて良かったなあ、という気分です。 企業や課題が異なっていれば、自分にとって面白いイベントになったのだろうか、と、なんとなく釈然としないまま、次の会場に向かいました。(後編に続く) ■
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by golden_bear
| 2008-10-10 22:01
| 学校のイベント
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