A Golden Bearの足跡


UC Berkeley Haas School (MBA) における、2年間の学生生活の記録です。
by golden_bear
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加州卒業旅行(2)ヨセミテ1泊2日を満喫

ヨセミテの素晴らしさは私が言うまでもなく、旅行ガイドやブログ等でも数多く取り上げられています。しかし、今まで個人的には下記のような理由で、場所は近くても心理的にはとても遠い場所、という感覚があって、なかなか行くきっかけが掴めませんでした。

○ 長期滞在しないと楽しめない!?:
いろんな旅行ガイドブックに、「日帰りツアーもあるけど、最低2泊3日くらいはかけて、できるだけ長く滞在すべき」と書いてある。また、ヨセミテを紹介しているブログの方は大抵、長期滞在やリピーターで何度も来られている方なので、そうしないと楽しめないのか、という気にさせられる

○ 季節を選ぶ!?:
「1年中良いよ」、と言う人もいますが、「5月末から6月頭のベストシーズンに行かないと見所が見れない」、と言う人もいる。Haas MBAは8月始まり5月終わりで、昨年はIBDやインターンで米国外にいたため、ベストシーズンに行くには結局卒業直後しかなかった。なお、MBA入学前に語学研修等で早めに来ている人で、来てすぐ行く方もいるようですが、これは正しい選択かもしれません

○ 場所を選ぶ!?:
一番有名なAhwahnee Hotelは、値段もさることながら、ずいぶん前から予約が必要。また、「行くなら是非キャンプした方が良い」という人も多いが、出費や手間を考えるとこの為だけに用具を揃える気にならない。さらに、「早くから予約しないと手遅れ」という意見もよく聞かれた。実際、5月頭時点で1ヵ月後のホテルの状況を見てると、宿泊地の候補が全部で50くらいあるはずなのに、うち40くらいは既に満室になっていました。

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あまり下調べをする気もおきず、行けば何とかなるだろうと思いこんで、どこに何があるのか、いつ何をするのか、よく計画せずに出発することに。しかし、ふたを開けてみると、こんな行き当たりばったりな感じでも、丸1日半ほどあれば、存分に楽しめることが判りました。実際にたどった道筋を、写真とともに下記に示してみます。
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6月1日(火)
10am:朝一で歯医者に言った後、家のすぐそばでレンタカーを借りる(注1)。安いレンタカー屋さんに行くと、たった1人で受付しながら電話の応対その他何から何までしており、借りるまでに30分時間がかかる。
11:15am: 出発
12:40pm: 高速を降りたところにあるマンティーカ(Manteca)のインターチェンジで、昼食(In'n Out Burger)&給油。ちなみに、給油するなら、もう少し先に行ったOakdaleが安くて良かった。そして、そこより先にはあまりスタンドがない&バカ高くなる。
2:15pm: 地図A付近。砂漠やら高山植物やら、景色が大分変わってくる。
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3:30pm: 森の中を下り、ヘッチー・ヘッチー(Hetch Hetchy)という貯水池に到着(地図B)。ダム、洞窟など見て周る
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4:45pm: 道中で、美しい景色や、熊、鹿に遭遇。
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5:15pm: ブライダル・ベール滝(Bridal Vail fall)に到着(地図C)。近くまで行くと水しぶきがすごい。ここでは濡れすぎて写真がうまく撮れず残念。レインコートないしは、せめて長袖の防水が利くシャツを持ってくればよかった
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6:00pm: トンネル・ビュー(地図Cから左に行き下に曲がる直前付近)。ここからはヨセミテ谷が一望できるのですが、駐車場に車が満杯なのと、一刻も早く次の目的地に行きたいため、車から何枚か写真を撮ってパス。
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7:15pm: グレイシア・ポイント(Glacier Point)に到着(地図D)。今年は寒かったこともあり、5月下旬までここに行く道路は閉鎖されていたのですが、6月1日の本日は運良く開通されていました。まだ雪が積もる道路を抜けると、この大パノラマが現れます。
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7:45pmから、レンジャーの方が20分ほど、このグレイシアポイントの歴史や見所など、笑いを交えながら解説してくれました。
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この頃から、日が暮れ始めて、ハーフドームにあたる光の色がスペクトルの順にだんだん変わっていきます。三脚を持ってこなかった私はこの様子をうまく取れなかったのは反省。10人以上の方が三脚を用いてずっと撮影し続けていて、きっとSpacewalkerさんがやっているような微速度撮影をすると美しいんだろうなあ、と思いました。
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それにしても、ここの観光客の人は9割方CanonかNikon(こちらの人は"ナイコン"と発音する)のデジタル一眼レフを持っていて、米国人にも日本製の一眼レフが当たり前の時代なのだなあ、と改めて実感。

10:30pm: Oakhurst(地図E)にある、Shilo Inn Suiteに到着。途中の山道が工事で何回も片側通行となり、1時間半くらいで着くと思いきや2時間以上かかりました。5月7日時点で、ほとんどのホテルが満室か、あっても1泊$300程度、モーテルでも$150以上する中、ここは1泊税込み朝食ネット接続等全部込み$120で2つ星半(モーテルよりやや良い日本のビジネスホテルのイメージ)。米国西部の10州で、他のホテルチェーンが存在しないがそこそこ需要がありそうな中小都市に絞って、"Affordable Excellence"という標語をモットーに低価格で十分なサービスを提供するさまは、まるでSouthwest航空のようで、好感が持てるホテルでした。


6月2日(水)
10am: ホテル出発
11:30am: ヨセミテ・ビレッジの駐車場到着(地図F、下記詳細図中央"Day Parking")。
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駐車場からは、Visitor Centerとの間をピストン輸送しているバスと、番号1-21までのバス停を順番に巡回するバスの2種類が走っている。バス停1番から後者に乗ろうと思っていたが、前者に乗ってしまい、バス停5番付近へ。バス停3番のAhwahnee Hotelへはバスだと1周してしまうため、結局徒歩で行くことに。
12:30pm: Ahwahnee Hotelでランチを食べる。さすがに「米国人が一度は泊まりたい」ホテルだけあって、とてもきれいでサービスも素晴らしい。料理も凝っていたが、頼んだものが悪かったのか、味はいまいちだった気がする。それでも、この谷の景色ときれいな空気、静寂の中に鳥や虫の声とは、なんと贅沢で幸せな空間なのだろうか。
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2:30pm: バスに30分ほど乗り(とてもゆっくり走る)、バス停17番から、20分くらい歩き、Miller Lakeに到着。本当に鏡のように見える箇所はあまり多くないが、見える場所からはとても美しい。また、美しい鳥たちや蛇なども出迎えてくれる。
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4:00pm: バス停6番から、20分ほど歩いて、ヨセミテ滝へ(Yosemite Falls)。ここは結構Valley内の色々なところから見えていたが、近くで見ると壮観。また、上段、下段が離れて見えたり、つながって見えたりする景色の変遷も美しい
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5:30pm: マリポーサグローブ(Mariposa Grove)へ到着(地図G)。セコイアの大木群の中を、本当は片道3マイルほど歩いて登ると、5-6本の有名な木があるのだが、私の足痛と妻の体力を考え、1マイルほど歩いたところにある最初の有名な木、The Grizzly Giantという大木だけ見て、引き返す。
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7:15pm: ホテルShilo Inn(地図E)に到着。

到底全部は表現できませんが、これ以外にも常に5分に1回くらい、珍しい動植物や美しい景色が目に入りました。妻と交代で運転しながらも、助手席の人は常にカメラが手放せなず、何度も路肩に車を止めることになりました。こんな感じの旅となりましたが、1日半の間に一応誰でもアクセス可能な観光ポイントの7-8割に行ってみることは可能。そして、撮った写真は、399枚にものぼりました。

というわけで、この幸せな一日半を終え、ベイエリアに来たらまずはとにかくヨセミテに1回行ってみてしまう、という手もありだったか、と今更ながら思ったのでした。

(注1) 自分の車は既に売約済のため、長期ドライブを避けた。
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# by golden_bear | 2010-06-02 21:45 | 旅行

加州卒業旅行(1)方針とスケジュール

MBA卒業後のこの時期は、人により過ごし方は様々。パートタイムの仕事やインターンをしながら就職活動を続けているような人も少なからずいる一方、フルタイムの仕事を得ている人の間でも、その開始時期はバラバラ。卒業式前から始まっている人もいれば、9月まで休みだったり、オファーはあるがビザが降りるまで働き始められる時期が不明、という人もいます。ただ、大多数の方々は6月~8月頃に仕事を始めるため、やはりその前に旅行に行く人が多い。南アにワールドカップを見に行く人をはじめ、Facebook等で皆様々な地域で楽しんでいる様子を見ることができます。

私の場合は社会人復帰が7月上旬になったため、6月の1ヶ月間は、過去にきちんと区切りをつけ、未来への準備を整える位置づけに。この2年間バークレーでお世話になった方々や友人たちに挨拶する時間を確保しつつ、卒業旅行に関しては、5月上旬に友人たちの予定を確認しながら、6月1日(火)から6月8日(火)までの7泊8日、主にカリフォルニア州内の未訪問地をドライブで廻ることとしました。その理由は、下記のようなものです。

○ 米国外は却下: 卒業するとすぐにI-20という大学からの留学証明書の有効期限が切れるため、一旦米国外に出ると、一度日本に戻ってビザを破棄しないと、再入国できないはずなのだそうです。実際には、カナダでビザを破棄してまた米国に戻ってきた日本人の方もいますが、私の場合入社日まで無職であり、あまり無用なトラブルは起こしたくないと考え、米国内を検討しました。
○ 日本から行くより近い場所: この条件をもっとも満たすのは、当然カリフォルニア州内
○ カリフォルニアの相対的な魅力: イエローストーンやグランドキャニオン等も候補に挙がったが、まだ行っていなかったヨセミテにこの最高の時期に行けるなら、追加でこの時期にそれ以上国立公園を訪問する意図に乏しい。また、サンディエゴやサンタバーバラは良い、という情報をクラスメートから多数頂いており、その記憶があるうちに行ってみたかった。
○ 旧友との再会: 分野は各々異なるが日本を飛び出て頑張っている昔からの友人3人が、ちょうどロスの東、北、西に滞在している。この友人たちの同僚や家族の方らも含めて会うことができる、とても良いチャンス、と感じた。

大まかな旅程は、下記のようになっています。(地図を左クリックで拡大します)
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6月1日(火): 朝バークレー(図H)発、昼~夜ヨセミテ観光(図B)
6月2日(水): 一日中ヨセミテ観光(図B)
6月3日(木): 朝ヨセミテ出発。夕方パサデナ(図C)着。JPL(Jet Propulsion Laboratory:Nasa/Caltechのジェット推進研究所)見学
6月4日(金): 朝パサデナ近郊でゴルフ。昼に移動、夕方からサンディエゴ(図D)観光
6月5日(土): 朝~昼シーワールド見学、夕方ダウンタウン見学、夜アナハイム(図E)到着
6月6日(日): 一日中Disneyland観光
6月7日(月): 朝Pacific Coast Highwayを通りGetty Villaおよびアウトレット見学、昼~夜サンタバーバラ滞在、深夜Pismo Beach(図G)着
6月8日(火): 朝Pismo Beach周辺、昼シカモア温泉に入湯後移動、夕方バークレー(図H)着

合計1,550miles = 約2,500kmのロングドライブとなりました。プライベートな旅であり、元々あまり書く予定ではなかったのですが、さすがは巨大で海山谷砂漠何でもありのカリフォルニア。素晴らしい発見がいろいろありましたので、以後いくつかポイントを紹介していきます。
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# by golden_bear | 2010-06-01 17:25 | 旅行

思い出のゴルフ@Poppy Hills, Pebble Beach

5月最後の週末はMemorial Dayの3連休。卒業シーズンの初夏ということで、観光地はどこも大混雑。さらに11月のThanks Givingから丁度半年離れていることもあり、どこのお店もセールの真っ最中。我々夫婦もこの円高を機に新生活に備え、結局3日間ともショッピングモールに行きました。中でもメインは初日の土曜日。車で1時間離れたアウトレットに行くと、MBAの同期も皆同じようなことを考えていたのか、4人にすれ違いました。

こんな慌しい(?)週末でしたが、それに先がけて木曜日、「もし右足の捻挫が完璧に治っているようだったら、最後のゴルフをやりに行かないか」、という誘いを韓国人のJから受け取ります。一応親知らずを抜いた腫れは沈静化したので、「明日朝打ちっぱなしに行って大丈夫そうならやろう」、と返信。

金曜日に右足首を包帯でぐるぐる巻きにして、40球試したところ、ショートアイアンとパターは全く問題ない。ドライバーも、フォロースルー時の右足の動きをしなければ、飛距離は落ちるが問題ない。ハイブリッドクラブ(3I-5I)がうまく使えないのと、斜面を歩いたりスイングしたりするのが難しそうだが、スコア無視して雰囲気を楽しむだけなら大丈夫、と判断。golfnow.comというWebsiteで、どこかよさげなゴルフ場の割引ディールがあるか、と思っていたら、どういうわけかPebble Beach内にあるPoppy Hillsが、カート&練習球込みで3pmからたったの$72でプレーできるではありませんか!!! 

早速予約し、土曜日には200球練習し、テーピングを買って日曜の試合に備えました。ちなみに、テーピングは近所のCVS Pharmacyというドラッグストアで4本$10。日本の半額くらいという安さもそうですが、日本でのコンビニに相当する米国のドラッグストアでは、売れ筋かどうかに関わらず本当に何から何まで置いてあることに、驚きます。

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Pebble Beachは、サンフランシスコ/バークレーから車で2時間強南下したモントレー半島の中にある、"17mile Drive"という車で一周できる景勝地です。この近辺には4つの有名なゴルフコース(Pebble Beach Golf Links, Poppy Hills, Spyglass Hills, Cypress Point)がありますが、中でも有名なPebble Beach Golf Linksは、言わずと知れた世界で最も有名なゴルフ場の1つです。今年は6月14日-20日まで2010 US Openが開催されるゴルフ場でもあります。ここには一度、昨年夏に義理の父が遊びに来たときに妻と3人で観光で行き、「いつかここでプレーしたい」とは思っていたものの、予約を取る難しさと金額の高さに辟易しているうちに、足を捻挫してしまい断念。もう少し上手くなって、ぜひ挑戦したいと思っていました。

そして、ほかの3つのコースも、Pebble Beach Golf Resortに滞在する人がプレーすることを想定しているのか、格の高いコースばかりです。今回私が行ってきたPoppy Hillsも、今年2月に石川遼選手が出場して話題になった"AT&T Pebble Beach National Pro-Am"の会場に、1991年から2009年まで選ばれた(注1)有名なゴルフ場。
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どうやら米国ではじめて、アマチュアのゴルフ団体"Northern California Golf Association"が所有して運営しているコースのようで、クラブハウスの壁には、プロゴルファーの写真やサイン、そして表彰状がずらり。
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"100 Best Courses to Play"や"101Best Golf Experiences"に選ばれているのは良いのですが、"Top 25 Toughest Courses"になっていたとは来るまでわからず。宣戦恐々としながらドライビング・レンジへ。実は渋滞を予期して随分早く出発したにもかかわらず、実際に渋滞で到着に3時間半もかかり、ほとんど練習できず。よさそうな練習場だったのに残念。
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早速1番ホール Par 4に向かうと、既に一緒に周る2人が待機中。このゴルフ場は、Del Monte Forestという森の中にあるため、全ての木が自然のまま残されているものだそうで、本当に綺麗なコースなのです(ゴルフ場を造った、ということは、その木を刈った、ということなのですが、、、)。
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あまりに美しいのですが、狭い、曲がりくねってる、林だらけで、大変。足に力を入れられない分、手打ちになって力んで曲がり、1番ホールでいきなり9打もたたいてしまったので、以後毎ホール写真を撮ることに。

2番 Par 3。谷越え。ここで我々と一緒に周る2人のうち片方が、初めて4ヶ月の初心者だと聞きます。彼がボールを5個くらい無くすのをもう1人が慰めていて、彼らがパートナー同士と知りました。
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3番 Par 4、谷越えの後、大きく左に曲がります。
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4番は、先が全く見えない長いPar5。途中でどんどん景色が変わって、とても綺麗です。しかし、最後はバンカーだらけに、、、
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5番 Par 4は、まっすぐかと思いきや後半右半分が池。
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6番 Par 3、やっと楽なコースと思いきや、左の林に打ち込んでしまい、パチンコ玉状態に
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7番 Par 4、右に見えるのが先ほど5番の最後の池。1打目をダフって手前の深いラフに、2打目がラフから上手く打てず右に行って池に落ちる、、、
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8番 Par 4も、左に曲がっています。"dog leg"と呼ぶのだそうですが、本当に犬の足のように右に左に曲がるコースが多いです。
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9番 Par 5は、なんとコースが2段に分かれている。300ヤード先に進んだら、右側の崖下に別のフェアウェイが見える。そこから200ヤード先のグリーンに上っていく、というスーパーマリオの気分。
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前半が終わり、日が落ちてきてコースが綺麗になってきた頃、たまたま容量の少ないメモリーカードで来たため、残念ながら全部は撮れず。泣く泣く撮るホールを絞ります。

10番 Par 5は、看板コースというだけあって、海に向かってとても綺麗。最後のグリーンは、湖に突き出た形。ここから調子が上がり、折角3打でホールそばのグリーンエッジに届きバーディーを狙ったのに、グリーンが激ムズでそこから5打たたきトリプルボギーに、、、
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11番 Par 3(写真なし): 最も平凡で記憶も写真もなし。

12番 Par 5 この辺から林の密度が上がり、夕日が照って本当に綺麗。コースは思いっきり右に曲がって、後は下っています。
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13番 Par 4(写真なし): 後半で一番難しいホール。バンカーの半分くらいしかない極小のグリーンにどうにか乗せたと思ったら、鬼のように足が速い斜面。ホールから2mの位置から、打てば打つほど遠ざかっていってしまい、4パット。

14番 Par 4: 直角に左に曲がり、最後に右に。こちらのグリーンはとても足が遅く、13番のつもりで打つと全然入らない。本当に難しい
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15番 Par 3(写真なし): グリーン奥の林のすぐ先は太平洋、というとても美しいホールでしたが、西日がもろ正面で、全く写真に取れず残念。

16番 Par 4: このホールで友人と2人で写真を撮っているのには、わけがあります。実は、私の義理の父が昨年夏にうち遊びに来てゴルフ日韓戦に飛び入り参加をしたのですが、日本語の勉強をしていた彼は、同じ組で回っていたのでした。その時のお礼に、義理の父が彼にmaruman 07のゴルフボールをプレゼントしていたのだそうです。その後8ヶ月大事に持っていたそうなのですが、15番ホールの第1打を林に打ち込み、全てのボールを使い果たした彼は、第3打目からそのmaruman 07を使い始めたとのこと。「今日は今年最悪のスコアだけど、このボールは絶対に無くせないので、ここから3ホールは全力で行く」、と言う彼に熱いものがこみ上げてきて、記念に写真を撮ったのです。
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その直後の彼の第1打は、大きく左にフックし、林に消える、、、がしかし、奇跡的に普通に打てるところで発見される。2打目もまた大きく左にフックするが、大きな音とともに木から跳ね返ると、なんとフェアウェイの真ん中に。きちんと3オン2パットでボギーを取っていました。


17番 Par 3(写真なし) 目の前が大きな谷で打ち下ろしのショートホール。ここで彼のボールはまたしても思いっきり左に曲がり、林に消える。すぐ下に降りて林の中を探しても、無い。万事休すか、と思ってグリーンを見ると、なぜかグリーン上にボールがあるではありませんか。というわけで、きちんと2パットで決めた彼がパーで、1オン3パットの私がボギー

18番 Par 5: 最後のロングホールは、左に曲がった後最後に右に曲がる。ティーショットの場所はあまり景色が良くなかったのですが、私自身は今年1番のドライバーショットで綺麗にドローがかかり、絶好の位置に。この2打目の位置で見えたクラブハウスが綺麗だったため、そこで写真を取りました。
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2打目も良く飛んで、3オンが狙える位置に。3打目はミスして飛ばなかったが、周りに6つバンカーがあるグリーン近くのフェアウェイに落ちて結果オーライ。ここから3段グリーンに向けて今年1番のアプローチで、2mのパットを残す。

彼は、第3打で超深い大きなバンカーが4つもある地獄のようなところに向けてショートカットを狙う。ここでまたもやmarumanボールの奇跡がおき、4つのバンカーの中心の普通に打てるところにボールが落ち、結局4オンに成功。

最後、2人とも超集中してパーパットを打ったのですが、仲良くはずしてボギーとなり、これにて彼との最後のゴルフが終わりました。私は前半64、後半53の計117。足が不自由だったことと、コース(特にグリーン)の難しさを考えれば、特にボギーを5回出せた後半には満足いくスコアです。

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個人的には卒業式も各種最後の飲み会も、単なる通過点という感じであまり感慨深くなかったのですが、この最後の3ホールは、「一緒に毎朝8時から第二外国語を受講し、一緒に4日連続でゴルフをし、一緒にラスベガスまで20時間ドライブをし、一緒にサッカーで足を怪我した彼とここでゴルフをするのもこれで最後か」、と思うと、とても感傷的な気分に。自分にとっては、まさにMemorial Dayと呼ぶべき、記憶に残る特別なゴルフとなりました。

とはいえ、日本と韓国は、サンフランシスコとラスベガス位の距離。ソウルなら東京から様々な地方都市に行くのと同じ感覚で、気軽に会うことも出来ます。妻同士も仲が良く、既に今年中に私の妻が韓国を旅行するときにお世話になることが決まっているほか、彼の取引先にも日本企業も多数あることから、今後も家族ぐるみで何度も会うことは間違いないと思います。ここまで深い友人関係が外国人と仕事関係なくできるチャンスは、人生でそんなにあるわけでもないと思います。今後も彼は勿論、多数のMBA友達と、仕事関係なく楽しく出来ると良いな、と、改めて思います。


(注1) 2010年は、同じくモントレー半島にあるMonterey Peninsula Dunes Golf Courseで開催
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# by golden_bear | 2010-05-31 17:19 | 趣味・生活

米国で親知らずを抜いてみた

どうしようか迷っていたのですが、結局抜きました。10年ほど前から「数年後に親知らずを抜かなければならない日が来る」と言われていたので、2ヶ月前に米国で良心的な歯医者に出会うに書いた時に、全部の歯を見てもらって、「このWisdom Teeth(親知らず)はすぐ抜くべき」と言われた時には、やっぱそうだなあ、とあまり違和感はありませんでした。

しかし、ここは米国かつ無料の韓国人の歯医者。「失敗したり、抜いた後そこから細菌が入り込んだりしたら、卒業後の今、学生向け保険が有効かどうか不明な中で、どうすりゃいいんだ」、とか、「この親知らずを抜くことで相当保険点数が稼げるとわかったから、ほかのものを無料にしてくれたのでは。であれば、過剰サービスで本来不要な医療を押し付けたのでは」、とか、いろんな不安が募ります。

最初は5月19日(水)に予約をしていたのですが、
○ ほぼ徹夜でこの日締切の最終レポート書いてて睡眠不足
○ まだ右足の捻挫が治りきっておらず歯にまで痛みを抱える不安
○ 1つインターンの仕事の締切が20日にあった
ということから、この日はキャンセルして25日(火)へと1週間ずらしました。。。実は、このどれもが今日歯を100%抜けない理由、にはなりえないのですが、要は、なんとなく怖くて行けなかったのです。

その後も、24日の夜ぎりぎりまで、「急に日本に帰ることになって時間がない、と言えばキャンセルできるよなあ」、などと、後ろ向きに考えていました。が、当日朝、下記の理由で抜くことを決心しました
○ なぜかまた別の銀歯(日本で15年以上前につけていたもの)が外れていたため、いずれにせよ歯医者には行かざるを得ない
○ 日本に戻っても仕事が始まるまで保険証は無いため、すぐに歯医者に行きにくい。新しい仕事についた直後に親知らずを抜く羽目になると、仕事上のロスが大きい
○ 費用は無料: 卒業式後だが、「3月からの継続治療」と言うことで、全て保険でカバーされる
○ アメリカ式の治療なので、日本より痛くないことが予想される(例えば歯石を取るだけでも、部分麻酔を利用する)
○ 過去3回の治療を実際に受けてみて、この歯医者は大丈夫だ、という信頼感があった。

こう理由を並べてみましたが、一番大きな理由は一番下の「信頼感」。もちろん、以前の治療が良かったからといって歯を上手に抜ける人である保証は全く無いのです。にもかかわらず、結局キャンセルしないでお願いするか、と言う決め手になったのは、一応理屈で説明できる上4つの理由ではなく、論理的に説明できない安心感のようなものでした。ビジネス上で、顧客にリスクをとって決断して頂く為に、いかに信頼関係というか包容力のような目に見えない力が重要か、ということを、顧客の立場で身に染みて実感しました。

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さて、当日ですが、「また取れちゃったの?」と驚かれながら、銀歯を何事も無かったかのようにつけなおした後、これまた何事も無かったかのように麻酔を打つ。最初は親知らずの周りをゴリゴリ削っているような感じで、次に歯なのか歯茎の中なのかになんとなく穴でもあけて何かを差し込んでいるような感触があった後、「こりゃひどいね」、というせりふが聞かれて、気がついたらガーゼが挿入されて終わっていました。いつ自分の歯が抜かれたのかは、全く気がつかず、痛みもわずかに沁みたり骨を押されたりした感覚があった以外は感じませんでした。

終わって言われたのは、「隣の歯の、親知らずが当たって押し出そうとしていた部分に、けっこうひどい虫歯が発見されたよ。これは落ち着いたら2-3週間後にすぐ直したほうが良いね」というアドバイス。まるで前職のコンサルタント時代に、1つのプロジェクトが終わると、隣接する部門から違う問題が見えてきて、熱いうちに次のプロジェクトの営業をかけていたのと全く同じ展開。コンサルタントが医者に喩えられる理由を再認識しました。

その後、アシスタントの方に、ガーゼを手渡される。「1時間おきくらいに、血が止まるまで交換して」と言われる。最後に、「薬を3種類処方しといたから、それぞれ薬局の指示に従って飲んどいて」と言われて解散、、、っておいおい、いつから食事していいの、とか全く分からないよ、と質問すると、「わりい、その説明忘れてた!」、と言われ、一枚紙を手渡され、「重要なのは、冷やすこと。そして、48時間はここに書いてあるものを食べてはいけないよ」という説明でした。

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帰り際に先に薬局に寄る。以前チェーン店系(Walgreen, CVSといった、日本のマツモトキヨシみたいなもの)の薬局に、「薬が無い」と言われたことがあるため、今回はSafeway Phamacyという、スーパー系列だが独立して薬局のみをやっている店に行ってみる。口は空けられないため、無言で処方箋を渡す。「保険証持っているか」、と聞かれたので、手渡すと、私の代わりに延々と電話をかけて、この保険証がこの薬に有効かどうか調べてくれている。とても親切だ。ガーゼを取り替えながら待つこと10分、結論は、保険はこの場で自動的には効かないが、後でフォームをダウンロードして記入し郵送したら、キャッシュバックしてくれる「かもしれない」、という説明。そして、「今から薬を調合するから、15分後に来てくれ」、と言われる。近くの郵便局で郵便物を出してちょうど15分後に戻ると、ぴったり出来上がっていた。
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左から、抗生物質(1日2回)、痛み止め(1日3回)、歯磨き液(歯をゆすぐため。翌日から1日3回)。3種類で$40でした。

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家に帰って妻に事情を説明する。3月時点で「歯を抜くかも」と伝えていた反応から、絶対に反対されると思い、この瞬間まで何も言わないでやったため、あきれられる。とりあえず、もらった紙を呼んでみる。
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内容は上から、

○ 最低1時間、硬く口を閉じて患部にガーゼを当てること
○ 8-12時間、歯磨きをしてはいけない。しかし翌日以降は、1日3回、歯磨き液で歯をきれいにすること
○ 今後数時間出血が予想される。止まらない場合は医者に連絡
○ 腫れが見込まれる。氷嚢で15分冷やし、10分はずす、を、最初の8時間行うと良い
○ 痛みが見込まれる。医師の処方した薬を指示通り飲むべし
○ 運動は24時間禁止
○ 食事:硬いものと、粘り気があるもの(例:ポップコーン、お米)、患部に悪影響を与える可能性のあるものは、48時間食べてはならない。

(食べて良いもの)
スープ、ジュース(りんご、クランベリー、ぶどう)、牛乳、ハーブティー、アップルソース、カスタード、プリン、ゼリー、ヨーグルト、アイスクリーム、アイスキャンディー、卵(スクランブル、ゆで卵、落とし卵)、チーズ、オートミール、パスタ、マグロ、卵サラダ、やわらかいパン

(食べてはいけないもの)
スパイシーな食べ物、
熱い食べ物(冷ますこと)
硬い、突起のある食べ物(チップス、パンの耳、ポップコーン、フライドチキン)
酸性のジュース(トマト、グレープフルーツ、オレンジ)
サラダ
酒とタバコ


これを見た妻の反応は、「本当に赤ちゃんより手が掛かるよ」、と言うもの。何が食べられるか2人で考えたものの、酸性のものがだめ、と言われると、醤油もだめになってしまう。また、サラダもだめ、と言われると、本当に選択肢が少なくなってしまいます。

このころ急に、頬の腫れがひどくなり、歯茎も痛くなり、また寝たきり生活に。薬を飲み、氷嚢を頬と捻挫した足に交互に当てる。次第に何の集中力も無くなり、寝てしまう。。。3時間ほど経ち、「今晩飲みに行こう」と友人から電話が掛かってきて目を覚まし「ごめん、48時間はだめだ」とキャンセルする。「ほら、貴重な休みの機会を失って」、と妻の声とともに、今回の特別メニューの夕食を頂くことに。
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左から
○ しいたけの茶碗蒸し(ただし、冷ましてある)
○ サーモンのムニエル
○ そら豆
○ ほうれんそうの胡麻和え

正直これから丸2日間、ヨーグルトとアイスクリームとプリンくらいしか食べられないか、と思っていたので、これだけのメニューが出てきて感動しました。親知らずを抜いていない方の歯で噛み締めながら、この時ばかりは普段の数十倍美味しい、と、妻に多大な感謝をしています。

そして、ここで、イノベーティブなアイデアを出す定石手段に、「不自由な人の動きをしてみる」、というものがあったことを思い出しました。このような「特殊な食事制限を課せられた中で、いかに旨いものを作れるか」、と言った分野は、クックパッドなどを見てみた限り、まだ開拓の余地のあるロングテールかもしれない、とも思いました。(が、妻は、私がこれ以上太っても「糖尿病の食事は意地でも作らない」と申しております。)

翌日もまだ腫れが続いたため、寝たきり生活を続ける。朝はパンとヨーグルトでしたが、昼は「48時間」の注意書きを破って、炊き込みご飯を食べてみるが問題ない。そして、夜はパスタを頂き、翌朝から普通の食事に無事戻りました。今後1週間後に患部の確認(及び隣の)を行いますが、今のところ問題なく順調に回復しているようです。

-------------------
足を捻挫した直後も丸2日寝たきりだったので、5月は結局丸4日間も寝たきりでした。そして、翌々日、ようやく社会復帰したと思ったら、今度はノートPCのファンの回転数がどんどん今まで聴いたことの無いありえない音になるまで上がって、突然電源が落ちる。再起動すると、無線も優先も全くネットにつながらない。日本のお客様センターに電話して、色々試すが、結局OSの再インストールが必要に、、、

というわけで、この5月は、タレントショー、期末試験、インターンなどなど、緊張感のあるイベントに蹴りがつく毎に、今まで無理していた部分のガタが来たかのように、自分の体や身の回りに故障が起きているようです。この際、新生活が始まる前に、全ての膿みを出し切ってしまいたい! と思います。そして、このバグ出しも、MBAのうちだからできる/やっとくべきことだなあ、と思う、卒業直後の今日この頃でした。
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# by golden_bear | 2010-05-29 21:07 | 趣味・生活

Freeman Winery: 日本人共同設立ワイナリーの授業と訪問記

毎週木曜日6-8pmに行われていたWine Industryのクラスでは、毎回さまざまなワイン業界関係者が、ワインを振舞いながら2時間のプレゼンを行いました。誰を呼ぶか、などは全てワインクラブの学生が決めるこの授業。ふたを開けてみると、ワイン農場、ワイナリー(ワイン製造者)、ワイン流通業者、ソムリエ、ワイン業界コンサルタント(i.e. TwitterやFacebookでどうワインのマーケティングを行うかに特化した個人)、ワイン投資家などなど、地元のナパ・ソノマはもちろん、欧州や南米、オセアニアのワインの専門家まで様々な方が毎回色々な視点でお話していました。毎回4-6種のワインを各種チーズやフルーツなどのおつまみと共にテイスティング。中には1本$100するワインを6種類テイスティングできる回もある。余ったワインは持ち帰り可で、妻もいつも楽しみにしていました。受講資格は全14回に対して$125払うだけなので、とてもお得なクラスでした。

この中で、4月8日のゲストスピーカーは、Ken Freemanさん。ノースウエスタン大でMBAを取得後、投資銀行にて活躍され、最近は地元サンフランシスコのプライベート・エクイティファームのパートナーとして活躍中のKenさん。1990年代後半から自分のワイナリーを持ちたい、と考えていたそうで、2001年に偶然ソノマ地域の古いワイナリーが土地ごと売りに出された時に買い取ってリニューアルし、"Freeman Winery"をオープンさせたのだそうです。
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という紹介が始まるや否や振舞われた白ワインには、漢字で「涼風」とかかれています。そこで、Kenさんが私を指し、「これを英訳すると、何になるか?」と質問。私はとっさに"cold wind"と答えると、"cool breeze"だ、と切り返されて、英語の出来なさぶりを露呈してしまいました。ともあれ、なぜ"liáng fēng"ではなく"Ryo-Fu"と日本語で読むのかと思っていると、なんとKenさんの奥様は、Akikoさんという日本人の方。ワイナリー設立当初から、夫婦2人でアイデアを出し合い、またAkikoさんの尽力により日本市場の開拓にも成功してきた、という話が続きます。ここで学生から早速、「ワイナリー立ち上げ直後に世界展開って、どんな販路を使ったのか」、という質問。その答えは、「3種類あり、1つはもちろんホームページから直販。次に小売店経由で、最初は銀座にあるEnotekaという店限定で卸してもらっていたが、最近は成城石井というWhole Foods Market(米国のオーガニック専門高級店)の日本版見たいなスーパーマーケットでも買えるようになった。最後にレストランで、Four Seasons Hotelなどで使ってもらっている」とのことです。

当然Enotekaがどんなワインショップか日本人以外にはわからないのですが、いきなり高級店に置けるのは、Akikoさんの営業力以外にどんな秘密があるのか、と思っていたところに、次の赤ワインが配られます。Pinot Noir(ピノ・ノワール)というブルゴーニュ地方原産で、カリフォルニアでも相当作られているやや軽めの味がするワイン。実はFreemanさんはこのブドウに特化して、Pinot Noirだけで数種類のブランドを展開しています。そして、2004年に初めて売り出したPinot Noirで、様々なワイン評論雑誌/機関にていきなり90点越え(最高94点)の評価を連発し、一気に有名になったそうなのです。その後、将来ワイナリーを自分で持ちたいと思っている学生中心に、「どうしていきなりそんなに高得点のワインが作れたのか」、「製法やブドウの選び方のコツや特徴は何か」、「普段どんなワインを飲んで舌を鍛えたのか」、「価格設定やマーケティング(どのレストランにどういう基準で卸しているか)はどうなっているか」などなど、質問の嵐となったことはいうまでもありません。ちなみに、価格帯は1本$40-50程度に設定されていて、ソノマ地区で考えればやや高めのワインですが、コンスタントに90点を越えるワインとしては、お手頃な価格になっているようです。

3種類のPinot Noirを飲み終えて、最後に私からも、「日本市場向けと米国市場向けで、ワインの製品(同じラベルで中身が違う、など)、ラベル、マーケティング、売り文句など、変えているものはあるか」、と質問したところ、「基本的に全て同じ。ワインの中身やラベルを市場ごとに変えてはいない。日本人にはAkikoが日本語で説明しているため、その内容は私が説明する内容と全く同じだが、日本人の受け取り方が違う可能性はないわけではない」という回答をいただきました。

ワイナリー訪問は事前予約必要&グループのみ受付、ということでしたので、授業後に「今度KenさんとAkikoさんが両方ワイナリーにいらっしゃる時に、遊びに行ってよいか」とお願いし、日程調整。1ヶ月半後の5月22日(土)にしよう、という話になりました。

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5/22(土)当日、7家族15名で訪問して来ました。事前の雨予報とは裏腹に快晴となり、最高のワイナリー日和。幹事の私が大きく遅刻してしまったため、他の方々は既にお庭のピクニック場のようなところで、「涼風」の試飲を開始しています。
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ブドウからワインにしていくまでの装置を一通り見せていただいた後に、崖を自分たちで掘って作った、というワインの貯蔵庫の中を案内していただきます。
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ちなみに、最初はKenさんも混じって英語で談笑していましたが、ワイナリーの説明は全てAkikoさんによる日本語によるものでした。今まで何度かワイナリーの説明を受けていましたが、日本語で細かいところまで丁寧に教えていただくと、全然違う印象で理解できるので、すごく良い機会でした。

貯蔵庫の中では、特別にまだ樽の中に入っていたワインを少し味見させて頂く。
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ボジョレー・ヌーボーのような状態の若いワインなのですが、2つの異なる樽のワインを舐めさせていただくと、同じピノ・ノワールでも、ブドウからして全然違うんじゃないか、と思うくらい全く異なる味(苦味、刺激、重さなど)がして驚きます。この味の違いについては、ブドウ自体の違い(ピノ・ノワールと分類される中で、何十~何百種類も兄弟品種があるそうです)もありますが、畑の違い:どのような気候でどのように育てられているか、も、とても大きいとのことです。実は、これら2つのワインは、同じソノマ地区で互いに5miles(約8km)しか離れていない畑で採れたものだそうで、場所が少しだけずれただけで全然味が変わる、ということにとても驚きました。

ここで、「畑によって大きく味が変わる、ということは、良い畑のワインには、買いたい、という人が殺到するはず。この競争の中、どうやって良いブドウを手にしたのか」、と質問させていただいたところ、Keefer Ranchというブランドのワインができるまでの話をして頂きました。Keeferさんの畑のブドウがとても良いそうなのですが、「売ってください」と頼みに行くと、最初は鼻で笑われてしまい、全く相手にしてもらえなかったそうです。それでも、自分が作ったワインを持って行き、味を確かめてもらうと「良い仕事をするわね」と言われ、ごく少量のブドウを分けていただく。このブドウでワインを作り、翌年持って行くと、また「良い仕事をするわね」と言われ、次の年は多めに分けてもらえる。なにしろ良いブドウの数は限られているので、この過程の中で良いワインを造れなかったワイナリーは契約を打ち切られてしまうそうで、生存競争が大変とのこと。この競争をまさに勝ち抜いておられる方からこう説明して頂き、普段気づかないワイン業界の熾烈な競争に鮮烈な衝撃を受けました。

この後、洞窟内で現在売られているワインを一通りテイスティングさせて頂きながら、全員日本人のメンバーから様々な質問が飛び交います。
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この質疑応答の中で、私個人的には特に、日本人としてゼロからワイナリーを立ち上げここまで来られる裏で、どのような苦労があり、どういう独特の目の付け所や目標の持ち方があり、どの点に注力して他人に負けない努力をしているのか、という、経営者としての心構え、が大変勉強になりました。このことは、最後にテイスティングさせて頂いた、"Akiko’s Cuvée"というワイン:Akikoさんご自身がブドウの選定から収穫時期の決定まで、毎日足繁く畑に通われて決断されている、の味にそのまま現れているようでした。このワインは日本でも購入可能なそうです。
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最後に、この場で飲んだワインを購入。一部日本では手に入らないブランドもあるので、それを中心に、感動した分だけ買い込みました。私の妻はもちろん、来ていただいた日本人の方皆に満足していただいたようで、とてもよいワイナリー訪問ツアーとなりました。

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Napa/Sonomaエリアの日本関係の話題としては、昨年は某航空会社の訓練場が閉鎖という暗いニュースがありましたが、今年は5月に某ゲーム会社の会長さんがワイナリーをオープンしていたり、6月に某日本の芸能人が結婚式を開催予定だったりして、(日本人の間で)盛り上がっている感があります。このFreeman Wineryにも来月、今月米国企業を買収し進出の足がかりとしている日本の某e-commerce企業の社長さんが訪れるそうです。ワインという特殊な世界ではありますが、その中には戦略、開発、製造、物流、マーケティング、ブランディング、営業、と、ビジネスの全ての要素が含まれており、だからこそKenさんや上述の会長さんみたいに、一度別のビジネスで成功した方が挑戦する魅力がある世界のようです。そして、Akikoさんはじめ、この世界で日本人が盛り上がっていることには、卒業直後の自分に大きな勇気を与えてくれています。

(オマケ1)
Freeman Wineは、様々な日本語ブログでも取り上げられています。2010年5月現在、日本ではここで購入するのが良いようです。

(オマケ2)
Freeman Winery訪問後は、Kenさんに「それだけの人数ならお勧め」と紹介された、Union Hotel Occidental Restaurant。どのキャリアの携帯電話も入らないような山奥に突如現れた高級レストランのパティオにて、美味しいイタリアンを堪能しました。量がとても多いので、前菜を頼んだらメインは2人で1つくらいでちょうど良いと思います(一応、余ればDoggy Bagをお願いすれば、持って帰れます)。

また、このとき、日暈(にちうん)と呼ばれる、太陽の周りにかかる虹を、とてもくっきり見ることができました。これは、良いことの前触れらしいので、ラッキーです。
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昼食後には、Iron Horseというスパークリングワインが有名なワイナリーを訪問。まさに馬小屋のような簡素なカウンターで、5杯$10、あるいは$30-40でワインを1本買えば無料、という、すばらしい低価格でテイスティングができました。丘の上からののどかな眺めも最高です。
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最後に地図ですが、A地点がBerkeley, B地点がFreeman Winery, C地点がUnion Hotel Occidental, D地点がIron Horse、また、地図一番下の端がサンフランシスコになります。
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# by golden_bear | 2010-05-22 23:51 | 趣味・生活


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