A Golden Bearの足跡


UC Berkeley Haas School (MBA) における、2年間の学生生活の記録です。
by golden_bear
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カテゴリ:社会・風土( 25 )

帰国した瞬間に感じたこと

2年間のMBA生活を終え、無事に帰国しました。総括は別記事で述べるとして、帰国した瞬間の日本の印象を、忘れてしまう前に、備忘録的に書き留めておきたいと思います。

まず、帰国した瞬間の感想。成田空港に降り立った瞬間の、どんよりとした雨雲、+10℃ほど高い気温と湿気を感じた瞬間に、「ああ、この夢のようなカリフォルニアでの2年間は終わってしまったのだな」、と、一瞬で現実に引き戻されました。これまでも度々米国から帰国する際には、町並みや道、電車や食事などなど、全てのもののサイズが小さくぎゅうぎゅう詰めに見える、という意味での衝撃があったのですが、今回は渡米中に何度か帰国した慣れもあるのか、視覚的な違いはあまり感じませんでした。しかしその分、「もう戻れない」、という意味の、心情的な衝撃を、大きく受けた気がしています。知り合いに、「ベイエリアに住んだことがあるかないかの違いは、その後の人生に大きな影響を与える」と言われたり、妻の元上司が、「今まで世界各地数カ国の海外赴任を経験したが、サンフランシスコから帰任する時だけは、涙が出た」、と言っていたそうですが、その気持ちがよくわかる気がします。

次に、日本でここ数日間に見たもので、2年前(2008年初夏)までの日本の記憶、あるいは直前までの米国生活と比較して、面白いな、と思ったことを、メモで残しておきます。

○ デフレ?
「デフレ」という言葉をネット上で良く目にしていたのですが、とりあえず表面的に感じたことを、下記に並べてみます。

- 東京の家賃: 非常に安くなっていてびっくりしました。まず、礼金。多くてもせいぜい1ヶ月、さらに礼金無しや、フリーレントを1ヶ月つけるような物件が増えていました。2年前は礼金2ヶ月が普通でしたので、礼金無し+フリーレント1ヶ月、となると、初期費用が家賃の3か月分安いというのは、留学直後の身としては非常に嬉しいです。さらに、賃料そのものも、インターネットの時点で「ここでこんなに安いの」、という価格がついていましたが、申し込む段で大家さんと交渉すると、そこからさらに5%ほど値引きされるケースもありました。2年前に米国に出発するときは上昇トレンドにあり、私が住んでいた所など、出た瞬間5%ほど値上げされていた事からは信じられません。この6月下旬という閑散期という条件、かつ不動産屋さんも「賃貸の方はそろそろ底が見えてきた」とのことですが、これだけ安いと、入る方は嬉しいものの、賃貸収入を期待した人には大きな痛手かもしれません。

- 携帯電話: 昨年一時帰国した頃に、販売奨励金が無くなっていて、新規でどんなに安くても5万円くらいしていて、高くて驚いた携帯電話。今回は、機種変更は相変わらず高いものの、新規なら1世代前の最新機種が5千円くらいで入れるセールもあり。また、携帯電話料金を毎月の利用料で後払いするのも普通になっているようで、これだと新機種が頻繁に出たときに買い替え辛い=売りにくい、といった事情も、日本に帰ってきてはじめて理解しました。

- ガソリン: 円高のお陰か、昔ほど安い米国との値段差を感じない気がしました。ただし、セルフのガソリンスタンドがとても増えているようで、こちらはデフレによる賃金減・雇用悪化を象徴している気がします。

- 居酒屋・レストラン: 2年前まで高級居酒屋だったところが、「6pmまでビール1杯98円(しかしお通しが450円もした)」とか、出るときに割引クーポンを一杯くれたり、と、お客さんを増やす工夫が見られます。また、以前は絶対値引きしないような高級レストランでも、ディナーの値段はそのままでも格安なランチを提供していたり、飲み物1杯無料などのクーポンをつけていたり。ラーメン屋さん(実は高級料理になっている気がする)でも、替え玉25円キャンペーンをやっているなど、様々な点で、根本的な部分の値下げをせずに、閑散期のお得感が出てきた気がします。

- コンビニ・ドラッグストア・ファーストフード: 一方、2年前と比べてあまり安くなった気がしないのがこのジャンル。むしろ原材料の高騰などの価格転嫁で、高くなった印象すらあります。その際たるものが、某世界的に有名なハンバーガーチェーン。一見外観で高級路線を追求しているように見えますが、基本的なセットで600円以上する上に、米国に比べてサイズが全然小さいし、肉の味も野菜の新鮮さも米国より全然悪い。それでも昔は「店員さんの動きがこんなに早く無駄がない」というオペレーション面で感動していましたが、ここ3-4年で米国側の各種ストアのオペレーションも大分改善されてきているため、日本だけがとりわけすごい、という気がしないのです。全世界調達していて、円高でこれでは、暴利をむさぼっているのでは、という気すらしてしまいます。そして、このセクターの値引きが無いと、「デフレ=悪」、という論調になりがちな気がします。

○ 新しいもの
留学中に何度か日本に帰っていたり、インターネットのお陰で常に日本語で情報収集ができるため、それだけではわからない新しい点や、米国では無いと思ったものを中心に書いて見ます。

- ラウンドワン: ボーリングの通信対戦。全国の同社系列のボーリング場から、似たようなレベルの選手を洗い出して、リアルタイムで通信で対戦できるそうです。何度かやるとマイ・ボールをとても安く買える、など、継続してモチベーションをあげて、課金する仕組みがそろっています。今まで全くボーリングをやったことの無かった友人が4年前からこれにはまり、通算1,500ゲームくらいやってアベレージ220弱、最高280弱を出すまでになっていて、驚きました。

もちろん将棋や麻雀・RPGはじめ、パソコンによる通信対戦ゲームは15年位前のインターネット黎明期から定番であるのですが、最近の携帯電話化・SNS化・位置情報アプリなどを通じて現実への応用とそれによる課金機会の増加が進む中で、このような現実のゲームに適用されるのは面白い進化と思いました。また、こうして対戦の仲介に公平中立な業者&通信機能が入り、そこに中毒性のある娯楽が生まれることで、今問題になっている野球賭博のような話も、少々抑制が効く可能性があるのかもしれないと思いました。

- ドリンク・スナック菓子など: やはり売り場の棚の印象が1年中ほとんど変わらない米国に比べて、新製品や新パッケージが次々と並んでいる点は、良くも悪くも日本らしいと思いました。そこで、コンビニやスーパーではなく、あえて近所の酒屋で新商品を探してみる。「この新ブランド過当競争を勝ち残ったものは良い商品に違いない」という予想通り、多くの定番商品の中にわずかに残った新商品は、美味しい新食感を達成しているものでした。

- 健康診断・医療: 数年前に訪れたことのある都内の診療所にて健康診断を受けたのですが、閑散期、かつ一番最初の時間に予約できたこともあるのですが、1時間半コースなのに30分で全ての診断が終わりました。全ての機器が新しくなっており、また人の移動の動線を最小限まで削る工夫がなされており、とても無駄の少ない効率のよい健診でした。

このような医療機器・システムは、米国人がお金をかけて進化させていますが、やはり人の動き方の工夫は日本人の方が多少良いイメージがあります。一方、地方の医療の話などを聞いていると、お金もかけず数十年前のままの形で行われているような病院のやり方では、最近の患者さんは不安に思うだろうなあ、という話も色々出てきます。

- WiMAX: これは米国ではまだまだ全く実用化されていない分野なので、新型アンテナとともに電気屋で販促しているところを見ると、おおっ、と目に付きました。値段設定などはもうかなり抑えられている一方、3G~4Gの携帯電話とWifiの両者と競合する技術ですので、結局今後iPadやiPhoneのようなキラー端末が対応するかどうかが、普及の鍵のような気がします。

- 携帯電話: 私自身は今後仕事で使うため、カバーエリアが一番良いキャリアで一番頑丈そうな端末を買わざるを得なかった。この視点で売り場を除くと、2-3世代前までの携帯が並んでいましたが、2年前の機種でも最新版と全く遜色なく使えそう。本屋さんに行っても、iPhone/iPadの情報誌ばかりで、日本のガラケーの中から何を買えばよいのか、どう使えばよいのか、という内容を特集している雑誌が全く見当たらない。ここ2年で日本のいわゆるガラケー(ガラパゴス・ケータイ)には、ハードウェア上の進歩がほとんど止まってしまったことが良くわかりました。誰かがWeb上の記事に書いていた通り、かつての日本製パソコンの状況に似ている、ということを、とても実感できました。


○ その他日本に対して感じた点

- 地方のサービスレベル: 九州の祖父母の家に行ってきたのですが、それこそ携帯電話も通じない山奥の料理屋で、とても新鮮で美味しい海の幸・山の幸を堪能できました。東京だと数万円しそうな料理が、地方だと数千円で、しかも同じサービスレベルで、東京より新鮮な分とても美味しいのです。これは、田舎に行くと本当に何も無くなってしまう米国では考えられず、列島隅々までサービスが行き届いている日本ならではの良いところだな、と思いました。

一方で、ただでさえ少子高齢化社会の中、地方は当然過疎化が進んでいるので、このような地方の素晴らしいサービスの跡継ぎをどうするのだろう、というのはとても気になりました。何もしなければ20年、30年後にはなくなってしまう気がしており、それは経済原理的にはしょうがないのですが、「昔は良かった」、という話で終わらず、この良さのエッセンスだけでも後世に引き継げないかなあ、と考えています。

- 航空会社: 九州行きの国内線に乗った時、搭乗率の低さに愕然としました。過去2年間で米国の国内線を10回以上使っているのですが、全て満席で、席が空いていることなどあり得なかったからです。今回は日曜の早朝便、平日の最終便を使った、という事情があるにしても、ともに搭乗率が5割未満となっていて、これでは苦しいだろうなあ、という印象です。昔に比べると古い小型の機体を使っていた点には工夫があるとは思いますが、世界中が格安航空会社で溢れる中では、すぐ目に付く改善では全然足りない気がしますので、今後どのようにしていくのか注目したいと思います。

- ワールドカップ: 日本の活躍と盛り上がりは素晴らしいのですが、一方で印象に残っているのが、米国人のインタビュー。米国ではあまりに多民族国家で、2世3世の人が多いので、皆米国ではなく、出身国やルーツがある国の応援をしているような印象がありましたが、世界で16強に残っても、やはり米国内で評価されないのだなあ、ということがインタビューの言葉と表情から感じられました。このイベントを純粋に盛り上がれる意味で、日本チームの活躍に感謝すると共に、米国人でなくて良かったなあ、と思います。

- 新聞・テレビ・雑誌: これはある意味デフレでもインフレでもしょうがない部分があり、見るからにコストを一生懸命削っている印象がありありと出ています。例えば、雑誌は薄くなったりネット上で得られる記事自体の面白みが昔ほどで無くなった気がしますし、新聞もいつの間にか文字が大きくなったり。一番大変そうなのはテレビで、コストのかかりそうな人々や取材対象が、画面から消えてしまっている、とは話には聞いていたものの、見てここまでか、とは思いませんでした。

米国ではインターネットを介さないでこれらのメディアに触れることはあまり無かった。その理由は、もちろん日本人なので米国人と言語&嗜好が異なる、ということもありますが、そもそも業界全体が死んでいて、アクセスしずらかった、ということも大きい気がします。業界全体としては、日本の5年~10年先を行っていて、その結果日本よりもっと悲惨なことになっている印象があります。

一方で、日本で久しぶりに平日に家に居ることで、日本において既存メディアが人の考えに与える影響が依然大きいことも感じています。やはり国土や家がコンパクトだったり、ワンセグ放送などもあり、さらにチャンネル数もシンプルに限られている(まだ多すぎる、という見方もあるが)ため、テレビに対するアクセスのしやすさは、米国より圧倒的に日本の方が身近と思います。また、1社当たり新聞の購読者数も、日本の新聞社は減少傾向とはいえ依然世界の上位を独占しています。

一つ鍵になりそうなのは、ローカル情報の行き来について。地方への入力の側としては、どんなに田舎の地方新聞を見ても、G8やG20といった世界の主要ニュースの1次情報は、少なくとも事実レベルでは重要な部分が全て報じられている。そして、地方からの出力の側としては、「ローカルの良いもの(美味しいものなど)を伝える」系の番組。これが思いのほか良くできていて、まだまだ日本中にコンテンツは多数埋もれている気がしています。このように、地方に居て世界の動きが流れてきたり、近所のベストプラクティスが放映されることは、すぐ上で書いたような地方のサービスレベルのよさに一役買っている気がしています。そして、これらのローカル知の共有は、米国ではシリコンバレーの様々なスタートアップが試みてはまだ決定版が出ていない状況ですが、日本ではわざわざスタートアップの登場を待たなくても、既存インフラの有効活用でまだまだいけるのでは、なんてことを漠然と思ったりしています。

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というわけで、帰国して1週間で日本(&米国)に対して感じたことを、ざっくばらんに書き下ろしてみました。2週間目になればもう日本に慣れてしまうと思いますので、今後も自分自身でこの2年分のブログをたまには見返して、違和感から新しいことを発想するヒントにしていきたいと思います。

そして、ついに帰国してしまったため、このブログ上にこれ以上時系列で新しいコンテンツが載ることはありません。が、最後にまだアップできていないコンテンツ、特に丁度1年前にザンビアで見たこと、感じたこと、については、少しずつ掲載した上で、閉めるようにしたいと思います。
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by golden_bear | 2010-06-28 23:43 | 社会・風土

日本人ネットワーキングのラッシュ

期末試験やレポートに追われる中、毎日ランチやディナー、飲み会等のイベントが複数開かれており、取捨選択に困る日々が続いています。そんな中、4月下旬は久しぶりに日本人関連の会合が幾つか入りましたので、記録しておきます

(1) Alumni Reunion (卒業生の同窓会)
4/23の週末に、キャンパスでHaas MBAの公式同窓会が開催されました。対象は、卒業後1年目(09年卒)、5年目(05年卒)、10年目(2000年卒)の人々向け。金曜日から月曜日まで、数々の特別講演、ナパへのワイナリーツアー、就職相談など、様々なイベントが用意されていたようです。

(1)-1 4/22(木)
日本から到着した05年卒業生の方が、同期との飲み会の後に、我々在校生と飲む機会を作ってくださいました。
私自身はその前に6pmからWine Industryクラスで、ワイン片手にMichael Mondavi氏(注1)のスピーチを聞く大イベント、
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これを早退して7:30pmから同期のチリ人による南米パーティーに呼ばれ、美味しいチリ&ペルー料理とワインを堪能し、
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10pmから合流。場所は駅前のJupitarというバー。2年生同期5人が全員揃うのも久しぶりで、EWMBAの日系人の方も加わって、話は延々と尽きず、0amからIrish bar、1amからThai Noodleとはしごして、帰宅は2am。日本で仕事をしていた時を彷彿とさせる飲み方で、社会人復帰に向けて気合が入りました。「やり残して後悔しそうなものは、全てやりつくしてから帰るように」という先輩の言葉が、身にしみました。

(1)-2 4/23(金)
昨日の先輩に誘われて、05の方同期のゴルフに、人数あわせで急遽参加することに。5年経っても変わらない同期の友情を垣間見れました。

(1)-3 4/26(月)
夜には、2000年卒の日本人の方と、同じくJupitarにてできました。1998-2000年当時は、ITバブルの真っ只中。就職ではなく起業するのが当たり前という風土の中から、先輩ご自身がBerkeley Business Plan CompetitionやSocial Venture Competitionの設立メンバーになった話、10年経った今の話、などなど、歴史と知見に富んだ飲み会でした。


(2) 4/24(土) JGRB Fairwell Party
丁度1年前に発足したJGRB(バークレー日本人大学院生・研究者会)の追い出し会を、今年2月から引き継いで頂いた現役員の方が、企画・開催してくれました。Fairwell Partyと名が付いているものの、日本の学年末のため3月末-4月頭にBerkeleyに来るVisiting Scholarの方も何名かいらっしゃったため、歓迎会もかねて行われることになりました。
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まずは最低限、自分自身が立ち上げた会を無事後任に引き継ぐことができて、肩の荷がおりた、というのが最初の感想。次に、1960-70年代からいらっしゃる大先輩の御二人とゆっくりお話しさせて頂いたことで、バークレーという土地に面白い人が集まる好循環の歴史的なつながりを、改めて感じる。そして、学部は違うが一緒に時を過ごし、バークレーを離れる友人たちとも、別れ間際の熱い話を行う。新しくバークレーに訪れた方の、まだ何があるのかわからない戸惑い、自分をアピールする姿にも、過去の自分を重ね合わせて心を打たれる。

引退挨拶では、「立ち上げはがむしゃらでできたから良かったが、継続の方が大変」という言葉が自然と出てきました。もちろん、立ち上げには立ち上げの苦労があったのですが、楽しさや学びの方が大きかったと思うからです。以前書いたとおり、立ち上げた原動力は、このバークレーの地で出会った方々が本当に面白く、自分の人生の目標が変わる学びを得たこと。そして、日本からの来訪者対応やスタンフォード日本人会との合同飲み会のように、突発イベントを如何に皆で面白いものにするか考えたり、定型作業に関しては最小限の作業量で最大の効果が出るように、組織の業務プロセスを最適化してみたり。立場も年も違う大の大人が全員ボランティアで行うという舵取りでしたが、幹事や参加者の皆様の力添えを頂きながら、自分自身の欠点の発見と動き方の修正という点で、多くのことを学びました。後任の方のために、プロセスの標準化等を通じて作業を楽にすることはできるのですが、この立ち上げの学びによる楽しさまでは引き継ぐことはできないから、継続が大変、と思うのです。

しかし、UCバークレーという大学がこの地にある限り、毎年必ず面白い一期一会のポテンシャルがあることだけは、間違いないと思います。今後も全てのバークレー日本人大学院生・研究者の方々が、JGRBというインフラを使い倒して、都度面白いつながりや学びを発掘し、楽しんで頂けることを、お祈りしたいと思います。


(3) 4/28(水) Law School/Business School日本人合同飲み会
もともと12月のJGRB忘年会の時にお会いして以来、Law Schoolの方とやろうと言っていたまま、忙しさにかまけて先延ばしにしているうちに、卒業時期になってしまいました。しかし、4月19日にたまたまバークレーを来訪した弁護士の友人とランチをして以来、これは絶対にやったら面白い、と確信。特に今後弁護士の方と仕事をする機会が多くなりそうな私が幹事を引き受けるのが妥当だろう、と考えて、皆様本当にお忙しい中でしたが、急遽無理やり開催することになりました。

開催告知をしてみて面白かったのが、学生達より奥様方の方が反応が早かったこと。バークレーは非常に暮らしやすい土地ということもあるのか、Law/Business双方とも、大多数が家族持ちの学生。どこから話が漏れたのか、「旦那が飲むならその裏で飲みましょう!」ということで、学生側の出席連絡が集まり始める前から、続々と参加者が集結していました。伴侶の方々同士が集まる機会へのニーズの強さを、改めて実感することになりました。

こうして、1週間後開催というとても急な呼びかけにも関わらず、学生16名、奥様10名強+子供達、という大所帯が一同に会して、楽しく飲むことになりました。場所は、いつも安価で生の新鮮なネタを提供してくれる"Taki Sushi"。
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一部屋に入りきらないことから、丁度座敷が埋まる人数で仕事関係の話もありそうな学生側が座敷席、パートナー及びお子様方がテーブル席、という割り振りになりました。
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Law Schoolの方は大半がLLMという1年制の修士コースの方々(注2)。その大半は弁護士として働いている方ですが、中には企業からの派遣や官僚の方などもいらっしゃいます。そして、弁護士と一言で言っても一人一人異なる専門分野をお持ちのようで、法律がカバーする領域の広さを今更ながら知ることとなりました。今後、様々な機会に、お互い情報交換ができると良いと考えています。

また、バークレーのLLMは例年、定員80名のうち10名程度が日本人という、日本人が最大勢力の学科なのですが、来年は定員が1.5倍以上に増える一方で、日本人学生が多少減少するらしいとのことです。一方、Haasの来年度(Class of 2012)の日本人は、増えることは間違いなさそうで、来年以降もLLMとMBAの関係が続くと面白いと思いました。

(4) その他 
詳細は他記事にて述べますが、4/26(日)、地元のSF日本人ゴルフサークルでHalf Moon Bayという有名コースにて功労者の送別ゴルフ、
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そして4/28(水)昼には、UC Berkeley音楽学部定例のランチ・コンサートにて、JGRBメンバーの奥様の1人がインドネシアの楽器「ガムラン」を見事に演奏する
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他にも行けなかったものでは、SF桜祭り(4/10-11、17-18)や、オークランドでのJapan Societyのディナー(4/20)なども含め、日本人イベント満載の4月下旬でした。

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もちろんわざわざ留学しているからには、日本人とだけ仲良くなってもしょうがないのは確かです。しかし、私にとってMBAの一つの目的は「自分が人間社会という生態系の中で何をする『動物』なのかを認識する」こと。このMBA生活最後の締めの時期に、大先輩から後輩まで、多種多様なバックグラウンドのバークレーの日本人の方々とお話できたのは、社会人に戻る前に自分がどういう『動物』なのかを見極める、非常に良い機会だったと思います。そして、このような日本人の海外ネットワークは、まさに過去数十年日本が裕福だったお陰のアドバンテージ。今後世界で戦う中で、この貴重な資産が無くなってしまう前に私自身の土台として最大限生かして、日本人&全人類が次のステップへ前進する仕事をしていきたい、と強く感じています。

(注1) Napaワインのブランド化立役者、Robert Mondaviの息子
(注2) 他にもVisiting Scholarの方々もいます
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by golden_bear | 2010-04-30 14:04 | 社会・風土

不思議な同級生ディナー

今行って返ってきたディナーが不思議だったので、書き留めておきます。
ホストは、イタリア人とスペイン人の女性2名。15人くらいの同級生に声をかけていたようで、うち私含む6名が参加し、イタリア人の家で彼女ら2人が作ったディナーとワインを楽しみました。

家はバークレーの山奥にあり、
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窓からはサンフランシスコの夜景が一望でき、雰囲気も最高。
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流石にイタリア人が作ったパスタは、コシが一味違って美味です。
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とまあ、ここまではよくあるホームパーティーに見えます。しかし、実はこれはマーケティング・リサーチの授業の一環で、ある意図を持って召集された、すなわち、どうやら私は実験台にされていたようなのです。しかし、何を観察されたのか、全く判りませんでした。

そもそも、どういう基準で15人が誘われたのか、よく判らないのです。結局参加した8人のうち、5人は良く知っていたのですが、残りの3人とじっくり話すのは今日が初めてに近い状態。

とりあえず、デモグラフィーで8人を分けると、下記のようにてんでばらばらです。
・ 国籍: イスラエル人2人、日本人2人、米国人1人、タイ人1人、イタリア人1人、スペイン人1人
・ 性別など: 男5人(全員30歳以上既婚)、女3人(全員30歳未満未婚)
・ 前職: コンサルタント4人、Tech系メーカー2人、IT系スタートアップ1人、海軍1人
・ Cohort(1年生の時のクラス): Blue 3人、Oski3人、Gold1人、Axe1人

ディナーをして初めて気付いたのは、皆何か1つは面白いネタがありそうだ、ということ。例えば、過去の実績では、テニスの国内大会優勝者と、自転車レースの国内レース優勝者がそれぞれ居ます。Haasの中での業績、という意味では、うち2人はスタートアップを起業、1人はNPOを立ち上げています。

そして、やはり一番面白い話題は、皆将来何をするか。大半の人が大きくキャリアチェンジをしようとしていて、米国での就職を勝ち取った人、本国に戻るが職種や業界は大きく変わる人、起業を進めていく人、Ph.Dに進み学問を究める人、など、本当に多種多彩なのです。

いまだに意図すら良くわからないのですが、それでも2時間の間、いろんな人の人生を垣間見ることができて非常にやる気が出る。とても熱く神妙なディナーでした。

(追記)
マーケティング・リサーチの意図と関係あるかどうかは不明ですが、後から気付いたこととして、この8人の共通点は、全員、「入学時に思い描いた人生と、卒業時に選んだ人生が、変わってしまっていること」でした。中でも、最近のMBA就職先人気No.1の企業から、数十回面接を経てやっと得た内定を蹴って、別の会社で就職する人の話は面白かったです。"憧れの企業だったけど、得ることのできたポジションの上司の方々の話を聞いていると、大企業になりすぎてて、面白くない。XXさんが、Ph.Dの研究材料としてこの仕事1年くらいやるなら面白いかもしれないので、今度紹介するよ"といった議論で盛り上がりました。
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by golden_bear | 2010-04-21 15:59 | 社会・風土

スキミングにご注意を: MBA中に遭う金銭トラブル

今日はエイプリルフールですが、ウソであって欲しかったウソじゃなく残念な話を1つ。

昨日オンラインバンキングで自分の口座残高を確認すると、なんとなく思ったより残高が少ないことに気付く。マウイ旅行で使いすぎたかな、と思って、取引残高を見てみると、全く身に覚えの無い取引が下記2件。

03-26-2010 DEBIT PURCHASE Mar 24 12:00 XXXX
TLG*AUTOVNTGE XXXXXXXX XXX-XXX-X $ 159.99

03-25-2010 DEBIT PURCHASE Mar 23 15:30 XXXX
TLG*TRAVEL ADVXXXXXXXX XXX-XXX-X $ 149.99

(XXXXには、数字が入ります。)

さては、またスキミングか、と思い、早速Web上で"TLG*"から始まる単語を検索してみる。すると、予想通り、様々なページでこの被害報告を取り上げているひとがうじゃうじゃ。次に、過去の取引残高を順繰りに見ていくと、2月19日にもTLG*JUSTFORMEから$129.99、1月12日にもTLG*BUYERSADVから$149.99。4件併せて、合計$590(約5万5千円)も、盗まれているじゃないですか!

実は過去にもスキミングに遭ったことはありましたが、まあ納得いく程度のものでした。
- 電話番号が書いてあり、電話をかけて交渉して確認後、銀行にキチンと話せば直近1-2か月分は戻ってくることがある。
- 金額も、1件$10程度
- 心当たりがあり、出所も予想がつく(例:旅行サイトのプロモーションをクリックして、割引を受けたなど)

しかし、今回は、より悪質
- オンライン明細では電話番号が7桁しか表示されず、銀行に問い合わせない限り番号不明
- 金額が、1件$150程度と高額
- 全く心当たりが無く、出所も不明(恐らく過去スキミングを試みた旅行サイト関係の気はするが、、、)

これには流石に腹が立った。まずは同じ授業を取っていた米国人の友人2人に相談する。2人とも「もう既にDEBITとなってしまっている所が苦しいね。まずは銀行の支店に問い合わせて、その後DEBITカードに記載されているクレジットカードに問い合わせることになるんじゃないかな。お金は運がよければ戻ってくるけど、もう戻らないかもしれない」という反応でした。

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ここで、一生活者の視点で補足説明しておきます。米国の銀行のキャッシュカードは、DEBITカードとクレジットカードを兼ねていることが多いです。米国で普通に買い物をするとき、「DEBITかCREDITか」と聴かれることが多いのですが、このカードを使った場合、DEBITと言ってその場で銀行の暗証番号を打っても、Creditと言ってレシートにサインをしても、初期設定ではどちらも0-2日以内で決済が銀行口座に反映されます。

人によりますが、私の場合、普段のスーパーや大学生協/食堂/レストラン、ガソリンスタンドでの給油、切符の購入など、ほぼ全ての少額決済、及びCOSTCOのようなDEBITカードしか受け付けない店舗において、銀行のカードを財布代わりにフル活用することが多いのです。この利点は、主に下記2つ

○ どんなに少額だろうが全て銀行口座に記帳されるので、銀行口座=自動的な家計簿のようになること。貧乏学生にとって、家計の出費履歴を自動的にモニターできるのは、嬉しい。

○ また、米国では日本と異なり、通常、クレジットカード取引は、銀行自動引き落としになっていない。したがって、クレジットカードを利用した後、返済手続きをすることではじめて清算される。私は過去この手続きを忘れてしまうことが多く、借金返済し忘れ->利子発生し割高&クレジットヒストリーの悪化を、何度も起こしてしまった。で、面倒くさくなって、マイルを貯める気にならない少額クレジット決済に関しては、その場で自動引き落とししてくれる銀行のカードに頼るようになっていった。

しかし、この欠点として、1日3-4件ずつ銀行取引の記帳が発生するため、銀行口座の記帳履歴が膨大なリストになってしまう。このため、上記のようなスキミングが発生しても、よく見ない限りリストに埋もれてしまって気付かないことが多いのです。
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そして本日、朝一の授業終了後に早速銀行に行くと、例によってたらいまわしに。
○ 銀行の支店で、マネージャーに聴いてもらった結果、「カード側の問題だ」、ということで、クレジットカードの裏に書いてある電話番号に電話をかける
○ 最初に自動音声システムで私の発音を試す。が、私の英語は全然認識してくれないので、番号の手入力に切り替える
○ クレジットカード部門に繋がり、事情を説明する。しかし、それはDEBITカード部門の話だ、と言われ、転送される。
○ DEBITカード部門で、説明する。最後まで色々説明し、それは"Disputeだから、専門の人に回すよ"とのこと
○ ようやくDispute専門の人につながり、具体的な施策の打ち合わせに。
- まず、現在のカードは破棄され、土曜の午後に新しいカードが郵送されることに
- 実際にこの金額が帰ってくるかどうかは、まだ判らない。が、通常Debitでトランザクションが発生した場合は、3-5日が取り消しの限度なので、難しいと思われる(クレジットの場合は90日OK)
- とりあえず、Webから"Signature Based Debit Card Transaction Dispute"というフォームをダウンロード。専門のコードを聞いて、手書きで詳細な被害報告を書き、FAXで送付してくれ、とのこと
○ しかし、我が家にはFaxがない、と伝えた所、「どこからでも良いが、支店から送ったら全部やってもらえる」、と言うことで、もう一度支店にいく破目に。

というわけで、金銭&利便性の面で、大きな痛手を食らってしまいました。こういうトラブルに巻き込まれる可能性が高い点が、米国生活の嫌な点の一つなのですが、他に私や同期がMBA在学中に巻き込まれたトラブルについて、下記に書いて見ます。(追加補足やご意見等あれば、コメント欄でお願いします)

○ スキミングの事例:
(1) Webサイト登録系: 旅行サイトや懸賞サイトにある、「後からキャッシュバックします」系の割引クーポンやポイント制度に加入したり、 「友人を招待すると1名に付き$25プレゼントします」といった新規サービスの友人勧誘を行った結果、キャッシュバックとして小切手が送られてくる。この小切手を自分の銀行に振り込むと、スキミングが開始されることに。(契約書を良く見ると"月間利用料$XX"と書いてあるケースが多く、反論できない)

(2) チラシ系: (1)と同様、家に届いた広告郵便物の中に、「XXサービスの利用権及び現金$YYプレゼント」という小切手付き封筒が入っていることがある。これを自分の口座に振り込むと、(よく読むと書いてある通り)以後毎月数十ドル引き落としが始まり、しかも最初の数ヶ月は解約できない。

(3) イベント特典系: 特に大学や地域のイベントに、お金を払って参加すると、参加者特典で「XXやYYの雑誌が2か月分無料に!」が付いて来る。2ヶ月無料だけならいいか、と思ってとりあえず貰っておくと、3ヶ月、4ヶ月たっても送られてくる。ラッキー、と思っていると、実は3ヶ月目以降分からは、イベントに払ったクレジットカード番号を使って購読料が(どこかで事前告知されているけど)勝手に引き落とされてしまっている。

(4) 突然系: 今回の私のようなケース。(1)-(3)で漏れた個人情報がたらいまわしにされているのか、あるいは街のガソリンスタンドやスーパーで入力した情報が漏れているのか、よく判らんが、、、

○ スキミング以外で、MBA生活上予期せぬ出費ががかかるトラブル
(1) 医療費: ついこの間、オバマ政権が歴史的決断をしましたが、それでも医療費がバカ高いことには、しばらく変わりないでしょう。本人の学生保険や、ご家族の方の保険は最重要。その上で「米国で良心的な歯医者に出会う」の記事に書いたような良心的なお医者さんを探しておくのも良いでしょう。

(2) 車関係: 最初に米国に来たときに、「車は貧乏の始まり」と言われましたが、

 (2)-1 違反: ちょっとスピード違反したり、一時停止を停止線はみだしたり、1秒しか止まらなかったり、運転中に携帯いじってるのがばれたり、カープールレーン(注1)を1人で走っていたり、赤信号を右に曲がるのが速すぎたりする(注2)と、その場でつかまらなくても、すぐ数万円の罰金請求書が送られてきます。さらに、この違反を一度やると、以降車両保険料が高くなってしまいます。これに対しては裁判所に申し出たり、学校の合宿に通ったりして緩和する方法もあります。が、私の場合夏休みのザンビア滞在&日本帰国中にこの通知が届いていて、どうすることもできなかったこともあります。

 (2)-2 故障/事故: 古い車だったり信用できない人から買った車だったりして、しょっちゅう故障するケース。その修理代が一回数万~十数万して、馬鹿にならないことがある。また、事故は自分で起こさなくても他人にぶつけられたり傷つけられることもあり、それが元で故障が増えることもある

 (2)-3 盗難: 車の座席の見える所に、ポータブルカーナビや鞄、電気製品を置いておくと、窓ガラスを割られて盗まれる

(3) その他:
 - 予期せぬ借金&利子: 上にも少し書いたが、家賃など、振込み締切日に1日遅れて、大きな利子が発生する。また、口座にお金が足りないのに、カードで買い物をしてしまい、などでは、借金の利子に加えて、自分の信用(クレジットヒストリー)を悪化させてしまうことになる
 - 自転車の盗難: 大学に自転車通学するような人々の間では、日常茶飯事のように発生するらしい。駐輪場の柱にチェーンでぐるぐる巻きにしておいても、チェーンを切られて持っていかれる、とか。
 - 危険地帯で無法者に絡まれ、身ぐるみはがされる
 - その他、学費の値上げ、為替差益/差損など

これらの対策としては、たとえばスキミングに関しては発生しそうな名前(電話番号や#+八桁の番号)、$149.99のようなきりの良い金額、をこまめにチェックしておくことなど、個別にケースを想定して備えておくことが出来ると思います。が、何よりも、こういうトラブルは何回も発生するものだ、と予め想定して、(金銭的含む)心の余裕を持っておくことが、前向きに生きるうえで肝要だと思います。

こういうことが続くと、米国は嫌な国だ、と思いがちですが、かといって日本は安全と言えるか、といえば、今後も安全な国であり続ける保障はない気がします。私自身も米国に来る直前、電子マネーの残高が勝手にゼロになったことがあり、以後電子マネーは怖くて極力避けています。また、日本はそもそも米国の様々なシステムを取り入れ続けている国である上、Web/モバイル世界の発展や不景気による貧富の差の拡大が続くと、スキミングのようなサイバー犯罪も、米国のように増えていってもおかしくない気がします。従って、こういう嫌な経験も、世界中どこに行っても通用する学びの一つとして、今後の人生に生かしていきたい、と思います。


(注1) 特に混む区間において、「混雑時間帯は2~3人以上乗っている車専用になります」という記載がある、高速道路の一番内側の車線のこと
(注2) 米国では赤信号でも、よく周りの注意を確認して車が来なければ、右折可能です(もしかしたら州によるかも)。しかし、これをする前に、"赤信号"なので、一旦止まる必要がある。従って、スピード出して速く曲がりすぎると、一旦停止していないと思われて、アウトになることがある
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by golden_bear | 2010-04-01 14:28 | 社会・風土

米国で良心的な歯医者に出会う

先週から今週に掛けて突発イベントが多発。その全部は書けないのですが、いくつかまとめて紹介していく予定です。今日は2つ。まず、自分にとって比較的影響が少なく面白かった突発イベントとして、再度の大学ストライキ。朝、Sather Gateという門が封鎖されていて、
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仕方なく脇の川を飛び越えることに、、、
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一方、影響が大きく面白くなかったものは、寝ていたら突然銀歯の詰め物が取れたこと。これには正直あせった。というのは、諸先輩方に、「米国で歯医者に行くなら、日本までの往復航空券を買って、日本で治療した方が安い」という話を聞いていたから。しかし、私費留学の私には現在、日本の健康保険証が無いため、日本に帰っても結局高い。ここまで必死に生活費を削ってやっと卒業直前までたどり着いたのに、ここで数十万円の出費は痛い。何とか避ける方法は無いものか、、、咄嗟に、いくつかの考えが頭をよぎりました。

○ 今は直さないで、就職後健康保険証の発行を待って病院にいく: 真っ先に思いつくのは、そもそも病院に行かないという案。しかし、就業開始は7月以降になるため、今から4ヶ月以上放っておいてもっと悪くなったら悲惨

○ 接着剤を買って自力でつける: 次に、米国なら取れた銀歯くらい自力でつける接着剤とか売っているのではないか、と考え、ちょっとWebを検索。しかし、そもそも銀歯(Silver tooth?)とか、接着剤がどの英語になるかもわからず、eBayでいくつか入力したが、全くヒットしない。Googleでは"貴方の金歯を換金する方法"など怪しい世界の話しか出てこず、断念。

仕方なく、ここはおとなしく安い歯医者を探すことに。まず、MBA同期のメーリングリストの過去ログを見てみると、何人かがお勧めの歯医者を挙げていたが、多くの医者は、学生保険(SHIP=Student Health Insulance Plan)が使えない、とのこと。

次にYelpという地域情報WebSiteで評判の良い近所の歯医者をいくつか当たってみる。YelpやYahooなど個人向けインターネットサービスがこれだけ発達している米国なんだから、医者もOpentable(あるいはぐるナビ)みたいな感じで簡単に予約できるのかと思いきや、全然違った。とにかく、電話を掛けるか直接訪問して、先に予約をとる、しか、普通に医者に会う方法が無いのだ。

3人のお医者さんに電話をしてみる。が、うち2人は複数の病院を掛け持ちしていて不在。ここで、「別の先生でいいです」、と言わない限り、各病院の秘書さんの間をたらい回しにされてしまう。このため、せっかく学生保険が使える、と書いてある病院に電話しても、別の病院に飛ばされて、「この先生はその保険使えないルールだった筈だよ」、と言われてしまう。また、そもそも民間保険の種類がありすぎるからか、2つの病院からは、「その保険が使えるかどうかは、やってみないとわからないね」という反応。これでは怖くて予約できない。

詳しい仕組みは全く知らないので、この段落は上記3人とのやり取りだけから書いてますが、日本だとまず病院ありきで、その中に先生がいる感じ。つまり開業医でも勤務医でも「○○病院の」××先生、という枕詞が着くのが一般的で、病院のやり方はどこも大差なく、評判は先生と病院の総和で決まる。一方、米国では医者個人がブランドを持つ個人事業主で、病院は単なるオフィススペース、という感じ。今までビジネスプランコンペなんかで、普通の企業が持ってて当たり前のようなシステムを「医者向けにしました」とするだけで、案外反響の大きい起業アイデアになったり、「それは大変難しい」と言われる光景を結構見てきて、不思議だったのですが、この「場所を固定しない個人事業主の集団」相手のビジネス、ということもその要因の一つかな、と思いました。従って、収益性など他の条件が同じなら、まだ病院が比較的画一的な日本の方が米国よりIT化しやすいような印象も受けました。

結局、保険が使えそうにないところばかりで、あきらめて多大な出費を覚悟しようと思ったところ、偶然韓国人の友人にすれ違う。念のため、「良い歯医者知らない」と聞いてみると、「あるよ。僕の行っているところは、完全に学生保険が使えて、いい医者だよ。」とのこと。早速電話をしてみる。「アンニョンハセヨ」と言われたものの、こちらが英語で話すと「ニホンジン?」という反応。以後英語のやり取りに。とりあえず土曜日の朝一を予約する。金曜日にもわざわざ「明日は往診日だよ」という連絡を頂き、マメな感じ。

土曜日の朝、オークランドの町のど真ん中にある韓国人街にある病院に行ってみる。
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中の表示も韓国語。
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受付のお姉さんに話そうとすると、医者本人が出てきて、自ら全部説明してくれる。どうやら、アシスタントの人は英語が堪能ではないようだ。
 
「紹介してくれたのは、XXさんか。彼はバークレーの工学部の学生だっけ?ああそうか、MBA生だったか。どっちにしても、勉強大変だろう。学生保険証見せてくれるか?これだこれだ。」という感じで陽気に話が進み、驚いたのは次の一言。
 
「うちは特別な治療で無い限り、患者の学生の紹介があった学生からは、治療費を取らないことにしているんだ。保険からおりるお金だけで十分だから、貴方は基本無料だよ。安心して治療を受けなさい」

 無料、と言われると、本当に大丈夫なのか、と却って恐ろしくなってしまったが、とりあえず言われるがままに中に入り、見てもらう。最初に取れた銀歯を見せると、「こりゃ、こんな奥の歯にこんな形で作るなんて、すげー、見たこと無いよ。日本人のやり方だなあ。」、と驚かれる。次に、他の歯も含めて、レントゲンをとったり、1つ1つ綺麗にしてもらいながら確認してもらう。

米国の歯医者は高いけど素晴らしい、と聞いていたが、ここは設備的には特に目新しくもなく、水のコップが隣に無く椅子から降りて歩かないと口を濯げないことを除けば、子供の頃に行った歯医者と全く同じ。20年くらい前にタイムスリップした感覚で、むしろ「これなら安いのもうなづける」と安心感があった。また、スキル的には、歯石を落とす様子などは、力が入っていて、恐らく日本人の歯医者がやるより痛い。が、別に問題なく許容できるレベル。

そして、最後に、「おお、貴方の歯はバクテリア(歯垢/歯石のことらしい)で一杯だ。もう何年も歯医者行ってなかっただろう。全部無料で直してあげるから、卒業する前にあと4-5回来なさい」と言われる。治療費稼ぎのために無理やり治療箇所を増やしているのか、と思ったが、こちらの負担はゼロだし、どっちにしても保険証をもらうまで日本で歯医者にいけない、かつ、就職して保険証を貰った頃は忙しくて歯医者にいけないだろう、と思い、4-5回行って見ることにしました。

私の治療が終わって外に出てみると、待合室に韓国人のおじいちゃん、おばあちゃんが一杯。1人日本人で気まずい空気だったので、さっさと外に出てみたところで、この歯医者が何で私を無料にしているかの理由に思い当たる。それは、そもそもとても安い治療費しか受取らない、善意の医者だろう、ということ。

オバマ政権の目玉にもなっている医療保険改革ですが、米国では全国民の約6分の1、約4700万人の方が無保険だそうです。そして、ここはオークランドという全米屈指の貧しい都市の、ましてや韓国人街。そもそも韓国人の移民は日本でコンビニの店員さんをやっているアジア人に近いイメージで、欧米人より裕福になる可能性は低い。また、韓国料理屋などの個人経営者やその家族の場合、べらぼうに高い保険料がかかる(注1)。従って、この病院にかかる方の中にも、無保険の方が結構いると思われ、ここで正規の医療費を取ったら、とても医者にはかかれず、医者の「仕事」(ビジネスではなく)が成り立たないのかもしれません。こんな中では、私のような学生でさえ、保険料を満額取れる意味で相当な上客扱いになる。そして上客が来なくてもやっていける低コスト体質を築き、金儲けを基本としない良心に基づく医者。こんな人が米国にもいるのだなあ、と驚きました。

個人的には無料で歯医者にいけることになって大変助かりましたが、一方で米国が抱える医療や貧困格差の問題の一端に直面し、複雑な気持ちになった、土曜の朝でした。

(追記) バークレーの学生(SHIP有)の方で、この歯医者の治療を私経由の紹介で受けたい方が居ましたら、非公開コメント等でご連絡お願いします。

(注1) ある個人事業主の方に聞いたところ、米国で起業/独立開業をする場合、一番高くついたのが保険だったそうだ。独立前に入っていた保健と同じものをしようとすると、自分の分だけで月8万円の負担となり、家族4人では20-30万円になる。ましてや大企業から数人優秀な従業員を引っ張ってくることを考えると、とても大変。「米国は起業しやすい国だが、起業を妨げる一番の要因がこの医療保険の高さ」とのことでした。
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by golden_bear | 2010-03-11 01:46 | 社会・風土

バークレー/西海岸で学ぶ喜び - 現場の渦にいて当事者になること

入試のスケジュールが遅めのHaasでも、ついに1st Roundの合格者が出始めたようです。去年対面や電話でお話した何人かの方から"合格しました!"というメールを頂き、自分の2年前のことを思い出し、とても嬉しくなりました。

2年前に私が受験していた時には、「MBAで学ぶ知識自体はどこも大差ないだろうから、実際に現場で何が起こっているのか行ってみないとわからない世界に飛び込んでみたい」と考えて、主に欧州と米国西海岸を集中して受けていました。受験時のエッセイにも、「シリコンバレーの生態系の中に入る必要がある。なぜなら、、、」と書いたりもしました。

しかし、「ベイエリア・シリコンバレーの現場に入り込む」という感覚が具体的にどういうものなのか、、、実はここに来た後もしばらくは、自分自身でも上手く定義や表現が出来ませんでした。もちろん、このブログでもまだ日本で誰からも知られてない時にTwitterの社長Biz Stone氏が基調講演をしていた、とか、様々な形で、毎日の刺激に満ちた生活を断片的に紹介はしてきました。しかし、今週飛び込んで来た3つの大きなニュースが、丁度バークレー/西海岸にいる意味を表現する題材に相応しい、と感じ、この現場に飛び込んでこそ得られた学びについて、少しだけまとめっぽく書いてみることにしました。

(1) iPadの発表 (2010年1月28日):

 もちろんAppleとAmazonの2社ともすぐ目と鼻の先、直接社内を訪問する機会があることも大きいが、現場を知る、という意味では、なんと言っても友人達の存在が大きい。Haasの同期で、AppleとAmazonの2社で夏から秋にインターンした人は、私の知る限り少なくとも15人以上(1学年240人中)。しかもドンピシャでKindleやiPhone、電子メディアの仕事をした3人とは、ずっと仲が良い。偶然同じスタディーグループに割り当てられたり、ライバルチームにいてプレゼンを競ったり、Japan Trek内で飲み明かしたり、日本の情報をWebですぐ見つかる範囲で教えてあげたり、、、。もちろん、この2社の守秘義務、特にAppleの秘密主義は恐ろしいまでに徹底しているので、彼らと直接インサイダーの話をすることは無い。しかし、入学して1年半一緒にいると、彼らがどういう人間だったからその仕事に関われたか、そしてインターンやHaasの学びで彼らがどう成長していることを、存分に垣間見れる。決してAppleはSteve Jobsだけが凄い会社ではない。こうして、自分の生き方や嗜好に少なからず影響を与えてくれる。

(2) 楽天が百度と一緒に中国進出を開始(2010年1月28日; 日本語翻訳済記事))
 Haasに来て友人たちに触発されたのと自分の英語力向上のため、自然とTech系ブログを毎日2誌ほど眺めるようになっていった。この中で、感覚的には、日本勢関係の話題が記事になるのは月に1件あれば良い方(注1)。すなわち、2誌から毎日計30件ニュースが上がるとして、確率約0.1~0.2%の世界。ということで、今回のこの記事、まず日本企業が出たことそのものが、率直に非常に嬉しいです。

一方、ここから派生して、ガラパゴス化、のある意味の利点も認識します。シリコンバレー内部の人々とはいえ、日常で目にしているニュースの多くは、これらのブログ等がソースになっています。こう考えると、ここで取り上げられない日本/韓国企業は、ずっと周りに騒がれないステルス・モードで開発できる(あるいは、当地の人は、地元の情報把握で精一杯。アジア人はとても多い地域だが、アジアの現場で起こってることの把握までには手が回らない、とも言えるかもしれない)。さらに、こんなにメディアから隠れた状態でも、米国の消費者はモノさえ安くて良ければ、日本/韓国製品を選ぶ。このブランド力を、先人の努力の賜物と考えれば、我々の世代も頑張らなければ、と、真剣に気持ちを新たにします。

本記事の中身に関しては、何故$50Mかつ51%/49%なのか、という想像が色々膨らむようになった。1年前に、UC Berkeley Business Plan Competitionに出場したお陰で、ITスタートアップの財務分析・予測を自分の手でやったこと。そして、VC&PEとM&Aの2つの授業をそれぞれ中国人と一緒のチームで取ったお陰で、中国で合弁企業を作るときにかかる余計なコスト、期待するリターンや合弁の契約条件などなどを大まかにイメージ可能になったのは、ここに来たからこその学びです。中国でB2B2Cという新しいビジネス形態へのチャレンジ、その成功を心から祈ります。

ちなみに、ごく身近な私周辺の異常サンプルなので何の参考にもなりませんが、ABCの中国系幹事4人と話すと、UNIQLOは全員が知っていて(!)、楽天は1人だけ(でも、知ってること自体驚き)。特に、UNIQLOに関しては、「あの安くて種類が多くて丈夫な服でしょ」、などと好意的な評判。2社とも中国語Webサイトを持っていますが、やはり、店とモノが現実にある方が、ブランド力としては大幅に高くなるのかもしれません。

(注1) ここ半年間で抜け漏れあるかもしれませんが私の目についたものでは、上記楽天に加え、10年1月の東芝ノートPC、09年12月のセカイカメラ、11月に富士通の新技術の噂、11月の日産のエコカーの動向、8月のソニーの電子ブックの計6記事。

(3) BetterPlace社、Bラウンドで$350Mという巨額の資金を調達(2010年1月24日:英語記事)
 このブログでも、授業の中でBetterPlace社に半年間コンサルティングプロジェクトをしていたことは、過去何度も述べてきました。というわけで、多少インサイダーになってしまっているため、この記事の内容そのものに対する私見を書くのは控えます。

ただし、関連して起こったこととして、昨年12月に、BetterPlace社社長のShai Agassi氏ご自身が、MIT Press Journalの記事"World Without Oil"の中で、私のチームが授業の最後に外部情報部分をまとめたレポートを、彼自身の主張の根拠を示すために引用していたことが判明。こうして、我々の成果が、少なくとも彼らの内部データのダブル・チェックに利用されたであろう、と考えれば、この約315億円という巨額の資金が動くプロセスの一部に、間接的ながら関われたことになります。

これに限らず、今世界中で大ブームのクリーン・テックに関しては、自由に何でもできるMBAの場で学べる・手に入るものは、相当多いです。例えば、我々の友人達の会話の中で、「クリーンテックにはマーケティングなんて言葉は存在しない。あるのはガバメント・マネジメント(政府をどう動かすか)だけだ」、なんて茶化して話したりしています。そのせいか、今年はMBAでも法律や政策関係の授業の人気が異様に高い気がします。もちろん、この点に関して、UCバークレーでは、公共政策大学院:Goldman School of Public Policy や、法科大学院 Boalt School of Law がすぐ隣にあり、気軽に授業の受講や多数あるシンポジウム等に、お互い出入りできます。HaasのカリキュラムはMOTがとても充実していることからテクノロジーばかりが強調されがちですが、このように、各分野の最先端で議論されている情報がすぐ目の前で手に入る、というのは総合大学としての大きな利点です。

さらに、バークレーが州立大学であるお陰で、1年前の冬休みに"Washington Campus"にて1週間、「MBA向け公共政策の特別講義」を受けれた学びも大きいです。行ってみて気付いたのは、西海岸とワシントンD.C.とでは、考えていることが全然違う。政府を巻き込んで業界全体を現実的に変えていく、という観点で学ぶには、東海岸の方がより実践的な学びがあるのかもしれません。

その反面、西海岸では、シリコンバレー発の、とにかくリスクを恐れずやってみて、上手く行けば資金を調達して、失敗したら修正してまた立ち上がる、というサイクルの速さを実感することが出来ます。MBAにいてクリーンテックに関わる際に、これを実感できることを3つ述べてみます。

1つ目は、Haasのカリキュラム変更の柔軟さ。上で書いた去年BetterPlaceにコンサルティングをした大変面白くためになった授業は、なんと今年はあっさり閉講に。その代わり、Berkeley Energy&Resources Collaborativeという学生クラブが立ち上げた、Cleantech to Market(C2M)という授業に吸収されてしまった。この授業を受けるにはレジュメとエッセイを提出して高倍率の選考プロセスに通る必要があり、正にクリーンテックの本場の中で存分に技術立ち上げの瞬間を自分の手で作ることが出来るようです。他にも、今年定員が80名から120名に増えた、IBD(International Business Development)のプログラムでも、クリーンテック関係のプロジェクトが大幅増加しているようです。

2つ目は、シリコンバレーの業界内部でインサイダーとネットワーキングできるイベント・シンポジウムが多数開催されていること。どこからどのように突然、雨後のタケノコのように"業界人"がわさわさと集まってきたのか、分かりませんが、特に昨年11月など、ベイエリアでは毎日どこかで誰かが何かしらのイベントを開催していました。その中には、ゴア元副大統領が大々的に講演をするような、$1,000ほど取られる高級なものから、学生がボランティアをできたり学割料金が大幅に安く設定される良心的なものまで、様々なものがあります。ここでは、私が11月に行ったイベント2つ(もちろん格安!)の写真を幾つか貼って見ます。

- Cleantech Open Gara(2009年11月17日) 
2006年に第1回が起こって以来、今年で4回目を迎える、全世界のスタートアップを対象にしたビジネスプラン・コンペティション。初回当時VCとしてTesla Motorsを見出して育てたような方々が、起業者とVCの双方を育てる目的で、大々的に世界中のスタートアップを発掘している。今回も1,000近いチームがエントリーしていたようで、個々のアイデアの奇抜さ、斬新さ、には、目も眩むほど。クリーンテック、という言葉がカバーする範囲と機会の広さと深さ、頭をやわらかくする意味、「お前隠れてこんな凄い事やってたの?」という、顔だけ見かけていた同期の新たな起業家としての側面の発見、と、様々にとても刺激を受ける良い会議でした。
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- Berkeley Stanford Cleantech Conference(2009年11月13日):
この100年以上対立が続く両校が共催している珍しいイベント。Stanford MBAに留学するブログのY.I.さんらが精力的に、学生のみで運営しています。学生のみの運営、といっても、集まってくるゲストは相当豪華、聞ける話も基本情報から裏話まで様々。この地域における、大学の影響の大きさを実感します。
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3つ目は、インターン。あるクリーンテック企業で、夏に3週間のフルタイム、秋以降は週5時間のパートタイムで続けてきたこのインターンシップ。今までは、ビジネスプラン書きや、財務分析、市場・競合調査、および、全米/世界中の政府/大学の補助金調査(どれが自社ないし顧客に適応されるの?)をしてきました。しかし、この最後に書いた補助金の話ともなると、自分の法律・会計知識及び米国ルールの土地勘の無さから、全然チームに貢献できず。12月は足を引っ張るばかりで全くアウトプットが出せないまま、カリブ海クルーズに行ってしまうことに。正直クビだと思っていたのですが、この前新年初出社時に、「今学期は商品開発をやってもらおうか」、という有り難い言葉。MBA生活の最後の締めに、この激動のクリーンテック業界において、自分でマーケティングして商品に直接反映できる、という楽しみな仕事を頂くことが出来ました。残された貴重な1日1日を大切に、生きて行きたいと思います。
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by golden_bear | 2010-01-29 21:53 | 社会・風土

たまには酔っ払った勢いで、、、

新学期始まって4日、ザンビアの記事を書く、と言っておきながら、やはりというかなんと言うか、授業が始まると毎日毎日本当に面白いイベント&びっくりすることがありすぎのMBA生活。本日は昼5時から9時間連続で0次会から4次会まで飲み続け、相当泥酔して恐らく書き終わった頃には記憶が無いのですが、とりあえずここ4日間のうちに起こって印象に残ったこと、普段書かないようなことも、酔っ払った勢いで、そのまま下に書き並べてみます。

(ちなみに、この後ザンビアの記事を書く前に最低2つはまとまった記事を書くこと、及び、必要以上に大げさに書いていること、及び、今回はあえて定量表現を避けて具体的にしていないこと、を、ご了承下さい。)


○ MBA2年生(Haasの場合本年5月末に卒業する生徒)の就職状況(1): 今まで良く分からなかったこともあり、そしてたまたま自分が良く付き合っていた人が内定をもらえている割合が多かった(="デキル"と思った外国人とばかり無理やりチームを組んでもらっていた)こともあり、あまり意識して書かなかった2年生の就職活動。たまたまあるきっかけで、この問題は、自分の想像を超えてはるかに恐ろしくヤバイことに気付いた。現時点で次の就職先が決まっていない人がこんなにいるとは、、、特に、米国人。留学生はまだ本国の採用がある分ある程度想像通りだけど、米国人の米国におけるMBA就職状況は、本当に酷い。

○ 2年生の就職状況(2): こんな状況とはいえ、本当にデキル奴は選り取りみどりで、複数社から内定をもらっている。

○ 2年生の就職状況(3): この背景として、早速(1)と矛盾しているかもしれないが、皆が"わざわざ数千万円の投資してMBAに来たからには、できるだけ良いところに就職したい"と考えていることが原因の節もあり、、、。結構、"内定をもらったが、そこだどあまりに待遇が悪いので、もっと良いところを目指している"という人も、多いようにも思われる。

○ 青田刈り(1)(2年生の就職活動(4)): そして、一番"すごいなー、やられたなー"と思ったのは、どこの国のどこの企業とは言わないが、この(1)-(3)の状況を踏まえてここぞとばかりに超優秀な生徒を取り捲っている企業があったと知ったこと。一応、誰もが認める優良企業なので、そこを受けていた人が一杯いたことは知っていたが、その上で驚いたのは、”内定を出した数”の想像以上の多さ、に加え、”その中から、わざわざよりによってこいつらを選んだかー”、という、ある意味における素晴らしい選球眼の良さです。こういう採用活動ができる日本企業は残念ながら今存在しないんだろうなあ、、、

○ 青田刈り(2)(2年生の就職活動(5)): (2)に絡むが、(4)の企業に内定をもらっても、結局辞退する人も想像以上に多かった。その中では、元々内定を頂いた米国企業が嫌で海外の企業を受けてみたが、最後に嫌だった米国企業に戻した人がほとんどと思われる。かように、米国人にとって米国以外の企業に勤める、というのは、とても大きいリスクなのだなあ、という米国人のプライドの高さを改めて実感。

○ ヨーヨーマとSFO(1): 今週、たまたまサンフランシスコに来ていたので、行ってみた。とはいえ、チケットは4ヶ月前に買って完売していた。これが、にわかクラシック好きの自分にとっては意外にも、サンフランシスコ交響楽団とその建物を見に行く最初の機会。
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(ホール内から見たサンフランシスコ市庁舎)
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(休憩時間のホールの様子)。今回初めて生で見たヨーヨーマの印象は、将棋の"羽生義治"氏と全く同じ。共に業界の第一人者であることはもちろん、顔つきとめがねもその通りだが、とにかく腰が低いのと、本当に楽しそうに演奏するのと、首の曲がり具合加減あたりが、本当にそっくりでした。

(注:ここから先は意味不明になっていたので、書き直しました。)
○ ヨーヨーマとSFO(2): 次にオーケストラに関して。しょっぱなから最も驚いたのは、指揮者が突然最初の曲に、プログラムに無い、通常でいうアンコールを持ってきたこと。その理由は、今回のプログラムがシベリウスの海、ショスタコービッチのチェロ・コンツェルト、及びチャイコフスキーの交響曲2番、という、どれもとても重く、特に最初の2曲はこの異常気象そのまま反映しているくらい暗いこと。指揮者は最初にマイクを使って全員にしゃべった後、”皮肉にも、、、本日のプログラムみたいに最近の天気は暗すぎるから、その前に明るい曲を入れました”、としゃべりだして、突然ショスタコービッチのポルカが演奏されました。この、観客から笑い声が絶えないようなポルカが聴けたお陰で、会場の雰囲気が一変。このようなサービスが即興で思いつかれるのも、ベイエリアの陽気な性格から来るのでしょうか。

○ ヨーヨーマとSFO(3): 建物の印象。まず、最上階(2階席)で聴いたのですが、迫力が消されてしまい残念。まるで2階最前列の目の前に透明の膜でもあるかのように、余分なノイズはかき消されているような印象で、せっかくCDのデジタル音でないアナログを聞きに来たのに、「映像+30個くらいのスピーカーによる、デジタル音」で、綺麗だが少音量になって耳に届いた感じです。これでは私のような普通の人からの受けは、悪くなる気がしました。演奏そのものは良くまとまって素晴らしい、と思ったので、音楽雑誌の世界ランクではだいたい30~40位以内に入っているオーケストラですが、もし建物のせいで評価が下がったり観客に与える印象が悪くなってしまっているのなら、残念です。一方、椅子の間隔や大きさはとてもゆったり作られていて、快適に座って聴くことができました。もう1回位、別の椅子に座って聴いてみたいと思います。(、、、こう思った時点で、「リピーターとしてより高い席を買わせる」マーケティングに嵌ったのかもしれません)

○ 義務or機会: 学期が始まると、想定外の所から面白い機会が2つも降ってきた。これらをやると決めた場合、相当な義務が発生するため、やるかどうかはとりあえず未定。せっかく立てた授業計画含めてまた考え直すことに
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by golden_bear | 2010-01-23 20:23 | 社会・風土

謹賀新年: 新年の体験とハイチ大地震への哀悼

大変遅ればせながら、明けましておめでとうございます。「UC Berkeley Haas MBA生活で、見たこと起こったことで、面白いと思ったことを中心に、そのまま残すスタイル」で続けてきたこのブログも、開設からはや1年と5ヶ月。この、想像以上に楽しい西海岸での留学生活では、「」に該当する体験は常に尽きず、特に継続を意識しなくてもネタが勝手にたまって行き、その質・量とも恐らく半分も表現できないながら、自然とここまで続いて参りました。卒業まであと4ヶ月の短い間ですが、最終学期も同じスタイルで続けて行きたいと思います。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


挨拶と共に、タイトルの2つの内容を併せて記事にしておきます。先に新年の体験。1月6日より慶事のため1週間ほど日本に帰国し、一昨日バークレーに戻ってきました。その間、帰国前にはベイエリアに残っていたMBAの友人達(大学・国籍問わず)と食事やゴルフを楽しむ傍ら、あるスタートアップ企業の全社戦略構築を手伝わせていただき、大変勉強になりました。日本では、到着日の夜から出発日の昼まで、いろいろな方にお会いできて、新たな知見やエネルギーを頂きました。今回お会いできなかった方とも、また世界のどこかでお会いできることを、楽しみにしています。

そして、これが卒業前の最後の日本滞在になると思い、例によってBook-off秋葉原店と東京駅の東西にある2つの巨大書店、成田空港の2つの本屋から、計45冊を仕入れて戻って来ました。鳩山首相は28冊大人買いしたそうですが、その書店には1日遅れの同じ時間に入ったので、会えずに残念。首相が買った28冊と、似たようなコーナーから似たような本を選んだはずなのですか、私と被ったのは今回買ったもの1冊、元々持っていたもの2冊の、合計たった3冊でした。出版不況といわれながら、政治経済のこととなると、読まれる書籍はいっぱいあるんだなあ、と感じました。

他には、今回30分以上滞在した駅/町として、1都2県の10駅の状況が印象に残っています。新年3連休という特殊性もありますが、特に自由が丘と横浜の2駅(及びUNIQLO)は、どこが不況か、と思うくらい、人でごった返していて、1-2年前に行ったときに比べて活気が戻っている印象に驚きました。一方、大きなコンプレックスや百貨店・スーパーに全然人が入っていないこととのギャップの大きさ、二極化の進み具合にも驚きました。もちろん全く主観で書いているこれらの情報には客観的な価値は無いですが、このように半年に1回だけ帰国するような生活では、良くも悪くも、現場に行った体験に敏感になるようです。



次に、世の中では、JALの法的整理やGoogle(携帯・中国など)はじめ、驚く事件が山積みですが、私にとってやはり一番ショックが大きいのは、ハイチの大地震です。というのは、次のように、この1ヶ月の間にハイチがとても身近になっていたからです。

○ 先月訪問したドミニカ共和国のサマーナ港から、震源地までは、僅か250kmしか離れていない。実際に会ったドミニカの方々が、隣接する敵対国へ真っ先に救援物資を送っている

○ 地震前日の1月11日に新宿で友人に会ったときに、道で見かけて入った喫茶店が、ハイチ・コーヒーの店。ハイチ特産の美味しいコーヒーを頂き、カリブ海を思い出していた

これを受けて、まず第一に、日本でいう山手線の内側の建物とシステムが全滅したような被害の深刻さに、大変驚きました。もし今、無鉄砲な無職私費学生&米国在住者としては貧困層に相当する私の身に降りかかっていたら、家族共々あの瓦礫の中にいる立場なのかもしれん、とぞっとしました。仮に生きていても卒業も就職も断念する可能性があり、本当に人生何をリスクと考えてその対策をどうするか、考え直すきっかけになりました。

次に、下記のような、米国の対応の凄さを、改めて感じています。
○ 政府: あっという間に100億円の援助を決め、軍隊を派遣、米国の最優先課題に設定、"You will not be forsaken(あなた方は見捨てられることはない)"というスピーチ、、、ハイチ人と同じくアフリカ系のオバマ大統領による、この素早い行動は、かっこよすぎで心を打たれます。9.11テロ以来、中東関連で物議を醸しながら注目を集めた前任大統領とは全然違うやり方で、リーダーシップを発揮する機会に恵まれる、この大統領と米国という国の組み合わせは、やはり只者ではない、という感じです。

○ 報道: CNNが全ての番組をほっぽり出して、看板キャスターが現地入りして、徹底して地震関連のニュースのみを流す。NBC他ニュース専門でない他局も、CNN同様米国内のハイチ人を呼んでインタビューするなどで追従しています。この動きを見て、やはり「情報を集めて編集する」報道機関の力は大きいな、と実感しています。

○ Webサービス: Twitterは、元々設立当初の狙い通り災害の状況を伝えるのに役立った、と思いきや、今回は実際には多数のデマが流れて信頼を欠いているようです。一方で、Googleはハイチ向け特製衛星画像の提供を依頼されたそうで、救援活動のページもすぐに立ち上げており、さすが世界の情報をくまなく収集するミッションに忠実に見えます。

最後に、日本の反応を見てみる。すぐに、岡田外相に対応が遅いのでは、という質問が記者から飛んだ、というニュースが目に付きましたが、個人的には、今回の対応は、問題ないのでは、と思っています。なにしろ、地球の歩き方の「カリブ海の島々」編に、地名以外一言も紹介されないくらい、日本から見てハイチは地理的にも文化的にも遠い。既に滑走路が足りない、という状況の中、目と鼻の先にある重要拠点の米国が行う支援とは全然意味が違うと思います。むしろ、同じ地震の多い島国ならでは可能な援助という意味で、一段落した後の復興支援ができたほうが意義があると思います。短いインタビュー発言からは外相自身もそう考えているようです。

そして、次にアジアや日本国内で同様の震災があった時に、今回の米国に学んで素早く動ける体制を整えることが重要と思いました。この点で、1つだけ、今四機になった情報収集衛星は何をやっているのか、だけは気になりました。毎年数百億円の予算がつぎ込まれている中、軍事機密ということもあり全く情報公開されていませんが、少しは情報公開してくれた方が、日本の宇宙開発の方向性がはっきりして良いのではないか、とも感じています。


ハイチで被災された全ての方々の一刻も早い回復、そして亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
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by golden_bear | 2010-01-14 23:36 | 社会・風土

Thanksgivingの4連休 (2/2) Black FridayとCyber Monday

お次は、もう1つのThanksgivingのお楽しみ、ショッピングについて、11月27日(金)と、おまけで11月30日(月)ついても、少し書いてみます。

11/27(金) Black Friday
Thanks Givingの翌日は、Black Fridayと呼ばれています。「アメリカが成長:今年のブラック・フライデーでは誰も圧死せず(動画)」(GIZMODO JAPAN)なんて記事があるくらい、全米中の小売店で狂ったように割引販売が、早い店では午前0時、普通の店でも朝5時とか6時から、行われます。

ちなみに、去年は朝10時ごろ家を出て、Great Mallという大きなショッピングモールに出かけました。リーマンショック直後だったこともあり、妻向けのゴルフセット全部入り$99や、Neiman Marcusという高級デパートのアウトレットでは、定価$200の洋服が、35%offのシールの上にさらに70%off、その上レジにて半額で、結局90%以上offの$19.5(!)などなど、とんでもない安さの商品を幾つか買うことが出来ました。しかし、主に残ったのは、駐車場に入るのすら何時間も待たされ、中はごった返して、散々な目にあった疲労の記憶の方が大きい、、、

その反省を生かして、今回は前日深夜まで飲んだのを忘れて、朝早起きして5:30に出発。オークランド空港近くの6:00の開店直後くらいには入れました。
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すると、入り口にてクリスピークリームのドーナツとスターバックス・コーヒーのサービス。お腹空いてたのでとっても嬉しい。
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今回妻に連れられて行ったお店は、Nordstrom Rackという高級デパートのアウトレット。特に靴の品揃えが豊富で、私のように日本だとサイズがない人にはうってつけ。硬めと軟らかめの革靴にスニーカーの3足とベルトを1つ買いました。丁度、1$=86円に下がったこともあり、日本で同じブランドを買った場合に比べて、75%~80%くらい安い。迷わず日本円決済のカードで靴を何足か購入し、去年に比べても大満足な結果でした。

この時点でまだ朝8時。駐車場はもう一杯でしたが、モール内の他のお店を2-3店見た後、ふとポータブルハードディスクが買いたくなって、ベイブリッジ近くのBest Buy(日本でのヨドバシカメラのような電化製品の量販店)にも立ち寄ってみました。

Best Buyは、毎年午前3時とか4時とかに超激安セールをやるため、外には如何にも徹夜組がいたと思われる、チラシのくずや食べかすが散らかっていましたが、気にせず中に入ると、いつにも増して、通路にはダンボールが積みあがり、人でごった返していました。
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写真を見てお気づきになった方も多いと思いますが、店内やたらSamsungの文字が目に付きます。ウォン安を受けての安売り攻勢か、と思っていたのですが、ふと入り口に入ってすぐ右を見ると、こんな光景が。
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写真ではわかりにくいですが、これ、入ってすぐの一番目に付くスペース(写真右半分)が、全てSamsungの大画面テレビで埋め尽くされているのです。そして、Samsungのでっかいネオン+制服を着た販売員。じつは、この写真の左半分の側壁にはPanasonicやToshibaなど、Samsung以外のメーカーが並んでいるのですが、なにしろ正面が全部Samsung+ネオン+人のお陰で、このブース一帯が、全部Samsungに占拠されたような錯覚に陥ります。

4年前にシカゴのBest Buy他幾つかのお店で見たときには、Samsung強いなーと思いながらも、このような一番目立つ場所はまだSONYの定位置で、Samsungはその周りをそっくりの少し割安な商品で固めていた気がします。この4年の間の逆転劇に驚きながら、じゃあSONYはどこにあるの?と思って店内を歩いてみると、目立つところにありました。
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SONYのBlu-ray Playerがなんと$129で山積みにされています。いくらPS3を$299に値下げしたから、といっても、こりゃ4年前のDVDプレーヤーの値段じゃないか、と思うくらい安い。そして、もっと驚くべきことに、この写真奥にもう一山積まれているですが、これ、なんとSamsungのBlu-ray Playerが$149で売られています。既に、SONYはSamsongに価格=ブランドでも負けて、廉価製品になってしまったのか、、、と、日本人として悲しくなった瞬間でした。
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テレビもSONYの46インチとPanasonicの50インチがそれぞれ$899と$897で並んでいます(この$2がSONYとPanasonicのブランドイメージの差なのか)。これもSamsungより同じか少し安く設定されています。さらに、ここに円高が襲い掛かってきます。たとえば、この日$1=86円だったので、$899は77,314円。3年ほど前には日本では50万円くらいで売られていた46-50インチが、激戦区の米国といえ8万円以下とは、本当に利益が出ているのか心配です、、、また、ここから円高ウォン安の影響の大きさも、推察されます。現在の$1=1,150ウォンの計算では、$899=1,035,000ウォンですので、一昔前の1円=10ウォンだった頃を基準に考えると、1,035,000/77,314/10-1=33.8%、韓国製品の方が高い販売店価格で売れていることになります。別の見方で同じことを言い換えると、日本のテレビがもし利益ゼロ(店へのマージン等全て含むトータルコスト=77,314円)だった場合にでも、韓国のテレビが1円=10ウォン換算で全く同じトータルコストだった場合、利益が25%(=1-77,314/103,500)も残ることになります。この25%を広告および販売管理費に使えるのなら、そりゃ冒頭に挙げたような場所取りもブランド構築も自由に可能と思われます。

ロイターの記事では、「これまでに大変ポジティブな売り上げ増があった。ネガティブなことは何もなかった」(ストリンガー会長)と書かれています。一目見た時には、「おいおい、ちゃんと現場の情報伝わってるのか?」と、びっくりしてしまいました。が、よくよく考えると、これだけ韓国メーカーに対して構造不利があることは、1年以上前からずっとわかりきっていたこと。それを当の昔から織り込んで全社一丸となって奮闘し、文字通り予想より大変ポジティブな数字が出たのであれば、今後この構造不利が取れた時には改めて復活してほしい、と期待してみたいとも思います。いずれにしても、経営者って大変な仕事だ、と改めて感じました。


さて、目当てのポータブルハードディスク。各種ハードディスクが所狭しと並んでいる中に、なんとTOSHIBAブランドのものが。しかも、とても軽くて、デザインもかっこ良い。500GBで価格も$109と、大変リーズナブルに見えたので、思わずその場で買ってみたくなりました。しかし、念のためその場でiPhoneを使って、Amazon.comを見てみると、なんと全く同じ商品が$89で売られているではありませんか。というわけで、買うのをやめて、家に帰ってAmazonで注文。ケースも$8と安めのものをつけても$97で購入できました。

翌火曜日には、下記の商品が届きました。
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めちゃめちゃ軽く、音も静かで、大満足の一品です。ちなみに、ケースは全然違うメーカーだったのですが、このようにアマゾンの方で1つのダンボールにコンパクトに入っていて、アクセサリーを纏め買いすると梱包資材&送料を安くできる、という、巨大倉庫を持つe-commerceサイトの強みを再確認できました。
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また、Toshibaの説明書は、米国(英語)、カナダ(英語および仏語)、南太平洋(英語)、中国(簡体字および繁体字)、インドネシア(インドネシア語)、南・東南アジア(英語)、タイ(タイ語)で説明が書かれていました。日本で売られてないのが不思議ですが、とにかくかっこよいものが手に入ったので、良しとします。
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おまけ:11/30(月) Cyber Monday
いつからか、Thanksgivingの4連休直後の月曜日を、Cyber Mondayと呼ぶようになり、ネット上の商店が大安売りをしているようです。おそらく、4連休中に売れなかったものが在庫処分されるのだろう、と思って、Overstock.comを見てみたら、案の定、下記のように安売りをしていた模様で(クリックで拡大)す。
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Amazon.comも同様。(クリックで拡大)
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ただ、Walmart.comのように、"CyberWeek"と呼んでたり、eBayのように我関せず(出品者が勝手にやってるかも)、というサイトもあり、まだまだ市民権を得た言葉、という感じではないようです。ちなみに、私が買ったハードディスクは、Cyber Mondayも値段変わらず、で、安心しました。
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by golden_bear | 2009-12-01 23:59 | 社会・風土

Thanksgivingの4連休 (1/2) 食事と息抜き

気がついたら11月ももう最終日。先週は木曜からThanksgivingの4連休だったのですが、今週が怒涛の最終課題地獄かつ、インターンの仕事もたまりにたまっていたため、家でレポートを書きまくる日々でした。とはいえ、4連休が作業だけで終わるわけはなく、日々休みらしい行事を過ごしたため、2回に分けて、簡単にアップします。

1回目は、食事と息抜き。ということで、11月26、28、29の過ごし方をアップして見ます。

11/26(木) Thanksgiving Day
家族で七面鳥とパンプキン・パイを食べることで有名な感謝祭。アメリカ人にとってクリスマスの次に重要な祝日。日本でいう元旦みたいに、店はほぼ全てお休み。週の頭から米国人のほぼ全員が帰省を開始し、取り残された留学生の居場所はないなあ、と思っていたら、さすがはMBA。生徒会でVP of Internationalをやってるイタリア人の友人が、Thanksgiving Dinnerを体験したい留学生と、ボランティアで受け入れてくれる家族を募って、マッチングして割り当ててくれました。

というわけで、我々夫妻、及び、偶然もう1組の日本人家族を招いていただいたのは、大御所の老教授ご夫妻の家でした。なんでも、大学卒業後朝鮮戦争の兵役があり、1954年に横浜に一度住んだあと、シカゴ大でMBAを取得。一度製造業で働いてイタリア赴任などを経験した後、MITでPh.Dを取得。その直後、UCバークレーに籍を置き、以後40年間バークレーで教鞭を取りつづけたのだそうです。「ここに住むと、他のところには2度と住めないよ」とのこと。バークレーに隣接するケンジントンという高級住宅地にあるお家からは、サンフランシスコ・ベイエリアが一望でき、夕日が落ちる様を堪能できました。
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早速始まったディナー。最初はイタリアンと和風折衷の美味しいシーフードサラダ。バークレーが誇る我が家すぐそばの日本食材店"Tokyo Fish Market"で買ってきた、という魚の質は、40年在住の老夫婦に言わせても相当レベルが高いそうです。
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舌鼓を打っていると、七面鳥の登場。
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これを切るのは旦那様の仕事だそう。「貴方達も見に行きなさい」と促され、七面鳥のあけ方を後ろから見ていきます。
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そして出来上がった料理は、このお皿
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七面鳥はあまり味は良くないと聞いてはいたのですが、クランベリーソースと交えると、とてもさっぱりとした美味しい味でした。また、七面鳥にあうワインが赤か白かは、永遠の論争だと言うことで、私は両方のワインを頂きました。教授は「歴史的に無駄に価格&コストを高くしてきてしまった」カリフォルニアのワインより、「料理のことを第一に考える」フランスのワインを好むそうです。

最後に、パンプキン・パイ。これはこの家独特の作り方で一般的ではないパイだそうですが、とてつもなく美味しかったです。
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日本で元旦に見ず知らずの人を招待することは中々想像がつかないのですが、それが自然に出来てしまうところ、素晴らしいおもてなしでした。話題も、宗教行事からバークレーの歴史、欧州・日本の文化まで幅広く、アメリカ人の知識層の方との会話、という感じ。一方、私自身はこの教授が全米1-2を争うバークレーの金融工学(MFE)コースの創設メンバーの1人、と知り、いろいろと世界の経済・金融情勢の話の質問を幾つかしてしまったのですが、これは妻に駄目出しされました。確かに、日本で正月にくつろいでいるときに、真剣に仕事の話をし始めるのは野暮だったなあ、と反省したディナーでした。

その後、もう1組の日本人家族の方に招待され、深夜までワインを片手に語る。このご家族には、ディナー中もずっとおとなしくしていたとても可愛い赤ちゃんがいて、奥様が御風呂に入れたり大変そうな中、お構い無しに長居をしながら夫婦でワインを空けてしまいました。また反省。


11/28(土)
ゴルフの予定が、家の前が雨と寒さで断念。インターンの仕事と課題に集中。合間の息抜きに、新品$9.99で買ってみた2年前のゴルフゲームを試す。
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数年前のシカゴ赴任時に、CD/DVDプレーヤー代わりに買ったPS2が、ここで活躍。Pebble Beach, St Andrews, TPC Sawgrassといった、世界の有名ゴルフコースの数々がとても綺麗な絵で緻密に再現されていて、コースを見る勉強になります。そして、このゲームだとアンダーパーで回らないとゲームオーバーなので、まだ100を切れないような私のレベルからすると、上手い人が何を考えて1打も無駄にしないでゴルフをしているのか、大変参考になります。ちなみに、このゴルフゲームの最新版は日本ではWiiでしか出ていないように見えるのですが、米国では全プラットフォーム展開は勿論、中でもとりわけiPhone版がとてもよくダウンロードされているようで、時代の流れを感じます。


そして、朝から妻がじっくり煮込んだビーフシチューと小麦粉から作ったパンで、夕ご飯を楽しみます。学生寮でも大きなオーブンが使い放題、さらに、新鮮で美味しい野菜・肉・ワインをふんだんに生かした家庭料理が楽しめるのも、妻とカリフォルニアに感謝です。
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11/29(日)
朝からサンノゼにて、数年ぶりに再開した元同僚を囲み、楽しくブランチを頂きました。場所は、Dolce Hayes Mansion。私以外はバリバリ現役で働いている方々の集まりだったこともあり、高級感溢れるレストランでの、さわやかな一時でした。
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懐かしい話、楽しい話、元気が出る話の数々とともに、かわいい赤ちゃんを見るのに夢中になって、料理の写真を撮るのを忘れましたが、肉・魚・野菜・卵・主食などなど全部あわせたら百種類以上くらいありそうなフレンチのビュッフェに、シャンパンまたはミモザが飲み放題、という豪華なものでした。ちょっと変な味がした生牡蠣以外は、味も完璧でした。

その後はミツワという日本食スーパー、および隣接する紀伊国屋書店に初来訪。マグロの解体ショーをやっていました。駐車場と山頭火ラーメンが大混雑しているのは、昔シカゴのミツワで見た風景を思い出しました。

帰ってからが大変。通常授業の毎回の宿題に加えて、下記の課題をこなす日々に逆戻りでした。12/4(金)を乗り切れれば楽になるので、もう少し頑張ってみます。
11/30(月) インターン先へレポート提出(1)、CFE授業最終レポート提出、FIAプレゼン資料の完成、VC&PE最終レポートの最終議論、中国語筆記課題提出
12/1(火) FIA授業最終プレゼンの実施、インターン先へレポート提出(2)、
12/2(水) VC&PE最終レポート提出
12/3(木) 中国語口頭最終試験
12/4(金) 中国語筆記最終試験
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by golden_bear | 2009-11-29 23:00 | 社会・風土


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