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A Golden Bearの足跡


UC Berkeley Haas School (MBA) における、2年間の学生生活の記録です。
by golden_bear
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春学期開講と1/2定年記念日:大方針と授業選択の様子

春学期開講と1/2定年記念日:大方針と授業選択の様子_c0174160_14284214.jpg
(1月17日(日)午後4時、バークレーの裏山Grizzly Peakより撮影)

バークレーはここ最近、豪雨やあられなど、毎日異常なほどぐずついた天気が続いています。気温も最近は最低気温が10度を割る日が多いです。そんな中、本日、いよいよ最終学期が開講しました。そしてこの日は、私の32歳の誕生日から丁度丸6ヶ月が経ち、32.5歳を迎えた日。65歳定年と考えた場合の折り返し日でもありました。

そんなわけで、仕事人生の後半にさしかかるにあたり、その最初に与えられたこの貴重な4ヶ月間の"Paid Vacation"(注1)。学生最後の猶予を如何に過ごそうか、冬休み中何度か考えていたのですが、決まったことは、月並みながら下記の大方針のみ:

○ 卒業後の32年間に備えて、「心・技・体」をリフレッシュする
- 今しか出来ないこと、及び、卒業後の第1歩&32年間ずっと通して考えること、に向けて今準備できること、のみを実行する
- 特に、家族とのんびり過ごす時間を増やし、興味の向くままに自然にいろんなことができるように、ゆとりを持って予定を空ける
- 具体的には、週休5日を目指す:中国語を除き、授業は基本的に月曜水曜の2日間に集中

最近の天気のように、のらりくらりとしたスタートですが、下記に現状の授業選択の状況を記してみます。実際に何を取ったかは2月1日に決まります。ちなみに、Haasで春学期に選べる授業のリストはここで見ることが出来ます。MBAのうち必修授業を除いて、約70個のクラスから選択可能です。これに加えて、UC Berkeley全体から授業を取ることも可能(一覧はここで見れます)で、私が取っている語学もそうですが、法律学、政治経済学、情報工学などを履修している人も結構います。一学年240人という小規模にして、この機会の多さは嬉しいところです。

(受講すると決めた授業)
・ Chinese 1B (月-金、8-9am): 秋学期のChinese 1Aの続き。基本的なスタイルは変わらないが、特に聴く・話すを重視して、より様々な場面の中国語を身につけていく。本日1回目を受けた感じでは、先生が変わり、前学期よりさらに厳しくなった印象。

・ Managing Innovation (月: 2-4pm): "Open Innovation"の著者H.Chesbrough教授による、イノベーション論。彼は他に2つ授業を持っているが、恐らくこれが一番イノベーションを網羅的に扱っている、人気授業。Haasに来る前は、Haasではイノベーションを一杯勉強しようと思っていたが、実際来てみて、ビジネス&学問の側面から大上段に構えて語ったものを聴くよりは、自らシリコンバレーの内側に飛び込み様々な話を断片でも大量に拾った方が面白い、と思うようになった。従って、この系統の授業はあまり選んでこなかったが、今までに拾ってきたものをまとめて昇華させるため、この大御所の授業を一発MBAの締めに取ることに。

・ Managerial Accounting (水: 2-4pm): いわゆる管理会計。本で勉強できるといえばその通りだが、Udpa教授という個人的にとてもつぼに嵌った面白い教授が、米国&IFRS基準双方に対応して教えてくれる、貴重な機会。

・ International Finance (水: 4-6pm): 前学期のCorporate Financeで学んだ内容の一つ一つが、国境をまたいだ時にどうなるか、というトピックを網羅的に扱う。教授は新しい人で未知数だが、今この内容にとても興味があるため、最悪教科書で自習するつもりで受講を決定。

・ Private Equity: A Focus on Leveraged Buyouts (日: 8am-5pm x 2日間): 日曜日を丸2日潰して、要は「ハゲタカ」の小説や映画の、実務に相当する部分を演習で行いつつ、今後この業界で何が起こるかを議論する。たった丸2日で何が出来るようになるとも思えないが、生徒からの評判は良いので、昨年消化不良だったM&Aの授業の学びを、ここで少しでも補完したい。


(受講するかどうか迷っている授業)
・ Designing Financial Models that Work (月 4-6pm、春学期前半のみ): 誰が見ても使っても分かりやすく間違えないようなエクセルの表を作る、という、それだけに特化した授業。こんなものMBAでやることか、とも思うが、エクセルという言葉を取っ払って、「何も知らない他人にデータを最も分かりやすく伝達する」方法論を学ぶ、と考えれば、何か本質的なものが得られるのかもしれない。実際に過去の受講生から「感動した」というコメントが多いのと、時間が丁度良いので、恐らく受講するでしょう。

・ Wine Industry (木 6-8pm): 毎週木曜日の夜にワイン業界関係者(ワイナリー(畑・醸造)の人以外にも、流通関係や一流レストランなどなど多岐に亘る)の人を呼び、ワイン片手に業界知識やテイスティング・スキルを上げる授業。こういう遊び(スピーカーシリーズ)系の授業は2単位までしか卒業単位(注2)に考慮されないのに、既に2単位取ってしまい単位換算されないのと、このためだけに木曜夜に大学に行く意味があるかどうか、1回目を受けて決める予定。

・ Investment (月 6-9:30pm): 金融工学を元に、株・保険・不動産等の各業界でどのように投資が行われているか、理論と実践を学ぶ。しかしとても評判は悪い。実際に投資家になった卒業生ですら、「この授業で習う理論は難しすぎて、現実にはごく一部のヘッジファンド位しか使っていないと思う。とても大変で取ったら失敗する」、というくらい、不人気で負荷も甚大な授業とのことだが、行動ファイナンスを本で読んだ上で、こちらを授業で受ければ、投資家という生き物がどういう行動原理で動くのか、理論的に理解できるのでは、と考えてもいる。今年から教授が変わったので、おっかなびっくり第1回目を受けてみて判断したい。


(受講できなかった授業)
・ Pricing (月・水 9:30-11:00): マーケティングの一要素でしかない価格決定のみを徹底的に扱う授業。確かに価格決定こそがビジネスをビジネスたらしめる(法・政治・社会・心理学などの世界で価格のみを徹底して扱うことは通常無い)し、この魑魅魍魎の世界が本当にある程度でも理論にできるのであれば、その理論・考え方は今後の人生においてもとても有益だろうと思い、ビッド時に持分1000ポイント中525ポイントを投入。しかし、過去の受講生全員が薦めるほど評判が良いこの授業、今年は666ポイントが足切りラインとなり、敢え無く受講できず残念。


(受講をやめた授業)
・ Negotiations and Conflict Resolution (火&木、2-3:30pm): 交渉術の演習を毎回シミュレーションで行う。前学期取ろうとしてやめてわざわざ今学期に回したが、前学期受講した友人数人の感想が、「楽しいし、予復習もいらないけど、所詮練習。非ネイティブなら英語の練習には良いと思う」という感じ。これを聞き、それなら前職でやったことのあるトレーニングと大して変わらないと思い、前学期なら取ったけど、学生最後の今学期にわざわざこのために火曜と木曜を潰すのは勿体無いと感じ、結局取らないことに。

・ Entrepreneurship (月 6-9:30pmまたは木 8-11am): 看板授業であり、前々からこの知識が無くて失敗したな、と思うことは数あれど、そんなこんなでこの授業に関連する授業を幾つか取るうちに、大体何やるかがわかってしまった。そして、木曜は中国語と被るし、月曜夜は教授が変わってしまい評判も悪い。ということで、これも結局却下することに。

・ Hedge Funds (火 4-6pm): 毎回ヘッジファンドの人を呼び、手法やどういう人・行動原理で動いているのか、を学ぶ授業。冬休みに関連本を2冊ほど読んで、それで良いや、という気になった。


今学期火曜と木曜を空けるために「受講をやめた授業」の上2つを見る限り、何事も後回しにすると結局一生できないんだな、と改めて感じざるを得ないです。まあ、前を向いて生きて行きたいと思います。

そんなこんなで、今後しばらくは、授業選択が最終決定する2月1日まで、たまっていた昨年夏のIBD(International Business Development)/ザンビア関連の記事を少しずつアップしていきます。今後もどうぞ宜しくお願いします。



(注1) 通常の英語では「有給休暇」の意味。ただ、米国人の友人たちと、MBA最終学期というある意味「金を払って得た休暇」をどう過ごすかの話をしてたら、その状態も英語では"Paid Vacation"だろう、ということになった。本当かどうかは知りません。

(注2) 卒業に最低必要である単位の51単位はほぼクリアしている(前学期までに既に46単位取り、今学期中国語が終わるだけでも6単位増え52単位に)。が、留学生は各学期最低8単位以上取ることが義務となっており、あまり少なくしすぎると、もし何かで不可がついたときに卒業不能となってしまうリスクがある。
by golden_bear | 2010-01-19 22:27 | 学業
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